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赤で、鉄の匂い…って。これ血か……??え、ここで一悶着あったの??しかも乾いてないってことはつい先のことになるよな…??なにそれ俺等やばいとこに連れてこられた。まさか臓器売買…東京湾に沈められ……否流石にそれはないか。
もしかして俺らの血だろうかと愁を見てみたり、自分の体を触ってみたりしたが、それらしきものはない。怪我はありはしたけれど床にべっとり付くほどのものじゃあない。
……何か、ちょっと怖くなってきたぞ。あれだ、今ゾンビの映画を見せられてる気分だ。今からゾンビが襲いかかってくる感じ。
ーギィ…ー
「…あ?起きてんじゃねぇか」
隅から隅まで部屋を見ていたら、ドアが開いてゾンビ……ではなく、普通のー肉体が腐ってない?ー男が入ってきた。ここに来る前に『リーダー』って呼ばれてたやつだ。
「悪ィなぁ。サツに来られると面倒だからな、場所変えさせてもらったわ」
「…何処だ、ここ」
「ここォ…?まぁ、ホームみてぇな~?」
「…はぁ」
こいつの都合なんて知ったことではないので、気になっていた現在地を聞いてみた。聞いたところでどうせまともな答えは返ってこないだろうし、知ったってそれを誰かに伝える術はないと分かってはいたけれど。返事はやっぱり、俺が求めてるものではなかったが、ここがこいつらのアジトであると分かっただけでも良しとしよう。俺はこんな暗い場所を家にしたくねぇなぁ…昼夜が分からなくなりそうだ。
「…何の目的だよ」
とりあえず、拉致された理由も聞いてみる。どうせ下らないものなんだろうと言うのは見当がついているが。
「目的ィ…?先も言っただろ」
「あ?」
「アカネちゃんのさァ、初めての男の"セフレ"だぜ?気になんねぇ訳ねぇだろ」
「…え、せふ…?」
「…あ?『兎』だろ?」
急に出てきた『セフレ』って言葉に混乱するが、『兎』と変換可能なのを知り理解する。俺は朝生田の野郎にセフレだと紹介されていたのだと。
……え、嘘だろ。あれセフレって意味だったのか。俺はてっきり恋人ってことなんだろうなぁと思ってたのに。格が落ちたって言えば良いのか…?つーか、俺、今までこいつらの中ではセフレって認識だったんだ。複雑な気持ちになるなぁ…。
「アカネちゃんは乙女チックだからなァ…。好きなもんは箱に隠しときてェタイプな訳よ。しかもきっきり鍵まで掛けてな」
「…はぁ」
「で、開けてみれば今までなかった奴がいるんだぜ?気になんだろ」
女の子の人形ばっかの玩具箱の中に真新しいロボットが突っ込まれてる感じか?なるほど、こいつらにとって朝生田のセフレとは玩具箱で大切にされている兎で、隠されたら暴きたくなる例の心情って訳か。あ、嫌がらせとも言うのか…?
「…でも、こんなとこに連れてきたら朝生田が何か言うんじゃねぇの」
「『アソダ』ァ…?それってアカネちゃんのことか?」
「…え、」
「へぇ~…。俺らはアカネちゃんって名前しか知らねぇからなァ…名前なんかどうでも良いしよ」
なんと言う事実。こいつらお互いに本名知らないのか。愁がセフレと会うときに良く使ってた夜の名前みたいな奴か?身元バレ防止みたいな?俺族にいたことないから良く分かんねぇや。
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