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25にしおりをはさみました!
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25
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「はい。私はタキが好きだと率直に伝えました」
それでは率直すぎて、タキにはちゃんと伝わらないのではないだろうか…。
タキも隣国に着いたばかりで、冷静沈着に見えているかもしれないが、かなり神経を研がせている。
前置きもなしにコウに好きだと言われて、冷静になりなさい、とコウの頬を殴ったタキの気持ちが少しはわかるような気がする…。
「お前さ、ムードとかあるだろう…?」
「ムード?」
コウが首を傾げる。
「いいか。まずムードを作るんだ」
「ムードはどう作るのですか?」
(うっ‥)
寿も偉そうなことを言っているが、実は週刊総合に載っていることを言っているだけ…。
「あー‥。それはだな、食事に誘ったり…、」
寿の言葉に、コウが首を振って遮った。
「私達は寿様の従者です。寿様をほっておいて食事に誘うなんてことをしたら、余計にタキを怒らせてしまいます」
コウの言う通り、寿のことをほっておいて食事に誘ったらタキは怒り心頭で、今後コウと一切口を聞かなくなるだろう。
週刊総合にはまずは気になる相手は食事に誘え、とは書いていたが食事に誘う以外の方法は書いていかなかった…。
恋愛の実体験がない寿には、コウにアドバイスらしいアドバイスは出来ない。
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