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*【bad medicine 】
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『祝!お気に入り3000記念!間も無く600ページ感謝感激嬉しすぎます感謝ストーリー☆
〜寛大なお心でお読み頂いて受け付けない話しだったらごめんなさいm(__)m編〜』
【bad medicine 】〜バッドメディシン〜
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ある日の日曜日。
ーピンポーン♪
玄関のチャイムの音に胸が弾む。
今日は、前から約束をしていた楽しみな日。
カレンダーに丸なんか付けて、部屋も念入りに綺麗にした。この部屋は大学に入って一人暮らしするために自分で借りた部屋。引越ししたばかりということもあるけど、物が少なく普段から散らかることはない、そして、この部屋に友達を入れるのは今日が初めて。
ルン♪ルン♪と鼻歌交じりに玄関へステップして、ドアを開けると、そこには僕の大好きな顔ぶれが。
修二と、むつと、華南の3人組。
なぜか緊張気味のヤンチャボーズむつは、棒読みのセリフを口にする。
むつ「コノ間は、アリガトウ…コレ…貰ってくれ」
マキ「ブハッ!あはは、むつ君なんでかしこまってるのぉー超ウケるぅ〜♪」
菓子折りを差し出したむつは、緊張で顔が真っ赤だったから、思わず吹き出しちゃった。耳の赤いむつ君がブルブル震えてブチ切れそうだったけど、大きな手がそれをなだめて頭を下げさせた。
華南「こらこらむつ君」
むつ「うっ…」
華南「ちゃんとケジメつけるんだろ?」
大きな手に頭をぐしゃっと押された後、優しく撫でられて、むつ君はシュンと大人しくなった。
あまりに緊張してるみたいだったから笑い飛ばしてやろうと思ったけど、華南は僕の茶化した空気を変え、むつに仕切り直すチャンスを与える。
むつ「あの時は、話し聞いてくれてありがと、お騒がせしました」
ペコッとむつが頭を下げる。
華南も一緒になって頭を下げてくるから今度はこっちが恥ずかしくなってきた。
そんな空気を察して、雰囲気を切り替えてくれたのが、にこやかに優しい表情をした修二。
ああ、ちゃんと仲直り出来たんだなぁ。彼らの優しい雰囲気と、修二の穏やかな表情がそれを表していた。
修二「マキ、マキの大好きな限定プリンをむつが買ってきました、どうぞ貰ってください」
マキ「マジ!?僕の大好きなエンジェルプリン!?」
限定プリンと聞いて目はハート。むつの差し出してた袋を覗き込む。雨よけのビニール袋がかかってて気づかなかったけど、中には僕の大好きな限定プリンを売ってるお店のロゴが見えた。今僕に尻尾が生えてたら、限界までブンブン振り回して犬のようにヨダレを垂らしている。
このプリンは特別で、1日限定100個、販売2時間前から並び出し、販売前に並んでる人だけでお終いになる代物。
マキ「むつ君大好き♪♪」
むつ「グエッッ」
思わず抱きついたら、身長差で思いっきり首に入っちゃって低身長のむつ君にキレられちゃった♪♪
僕の部屋は2Kのロフト付き、玄関入って廊下にキッチンがあって、向かいにトイレと洗面台とお風呂。突き当りがフローリング6帖とその隣が4.5帖、そこにはたっぷり入るクローゼットがある寝室。
むつは部屋を見回しながら、前借りてもらってたマンションよりさらに物が無いことに、驚いていた。
むつ「はあー?お前の部屋何も無いじゃん!マンションと自宅と寮の三箇所の荷物全部あるんじゃねぇーの?」
マキ「うん♪全部あるよ♪あのねぇ、ロフトがあるからそこに置いちゃってるのと、隣の寝室のクローゼットが大きいんだ♪隠れんぼ出来るよ♪」
真っ白な壁にラ◯センの海のポスターやパズルなど様々な大きさのものが飾ってあるが、6帖の部屋には棚が1つとテレビ、ローテーブルに座布団が置かれてるだけ。でも、生活にはそれで十分。
部屋を見渡しながら、華南も呆れた様子で漏らす。
華南「相変わらず生活感無いな…」
マキ「整理整頓が上手なだけですぅー」
まぁ、実際は荷物減ってるし、ほとんどダンボールの中。
遠慮しないむつは、寝室も勝手に覗く。
むつ「うわー、青い布団って洒落てんなぁー!」
遠慮なく飛び込むつは「ふかふかじゃん!」とか、はしゃいでる。
ウフフ♪男の部屋のベッドに直行するとか悪い子だなぁ♪♪
修二「こら、勝手にベッドに寝そべらないのむつ」
むつ「はーい」
素直に返事したむつは、ベッドから降りようとして、ベッドサイドに並べられてるものに気がついた。
むつ「おっ、何だこれ」
物の無い僕の部屋に、唯一並べられていた物。
むつ「キーホルダーがいっぱい…、動物園?水族館?」
マキ「ああ…それ…」
修二「デートで行ったところ?」
流石修二。
むつ「えーーーッ!!」
恐ろしいものでも見たようにむつは飛びのき、ベッドから転げ落ちそうになったが、華南が慌てて支えた。流石華南。
むつ「えッ!まさかあいつと!?」
マキ「うん♪、僕、百目鬼さんとしかデートしたことないもん。ていうか初彼氏♪」
むつ「はッ!?初ッ?!ってかあいつが動物園!?」
マキ「うん、他にも色々連れてってくれるよ♪」
むつ「まさか、このキーホルダーの数が行った回数?」
マキ「うん、デートの回数分あるよ♪僕は別に家でイチャイチャ出来ればいいんだけど百目鬼さんが計画してくれるの♪」
僕の話しを不機嫌に聞くむつは、キーホルダーの数を数えてゾッとしてる。むつは、百目鬼さんのことが大嫌い。
僕の話しを聞いた華南が、むつと一緒にキーホルダーを覗き見て、感心したように言った。
華南「へー、百目鬼さんってアウトドア派?ってか、1月から付き合って6月の今6個もあるって月1でどっか行ってんだな」
マキ「うん、連れてってくれる」
華南「じゃあ、順調なんだな」
安心したように笑ってくれた華南に、僕はヘラっと笑って返す。
華南「?、マキ?」
返事をしない僕に、華南が不思議そうに名前を呼ぶと、むつと修二が僕を同時に見た。
別に、うまくいってないわけじゃない…
むつ「ほらみろ、上手くいってないんだろう」
修二「マキ?百目鬼さんと何かあった?」
優しいね、3人とも。
マキ「うまくいってるよ♪、ただ、最近ちょっと忙しくなったみたい。なんか、〝このために探偵になった〟とかはりきってるから、顔は見るけど構ってもらえなくて…」
修二「週3回会ってるんだよね?」
マキ「うん、会ってる。事務所のバイトしてるからね、でも、今までは泊まったりしてたけど、最近はあまりに泊まらないかな、矢田さんに送ってもらう」
むつ「ケッ、本当に忙しいのかよ。なんか違う理由じゃねぇーの?」
ふふ、それをむつ君が言うのって、笑ったら、むつは言葉に詰まった。
でも、百目鬼さんは本当に忙しい。
別に合わなくなった訳じゃない、バイトで週3回顔見るし、ご飯一緒に食べてくれるし、時間なくて泊まれない日があると、別の時間が空いた日に夕飯誘ってくれたり、時々お仕置きで連れ去りに来てくれたり。
社会人と付き合うなら、普通のペースじゃないかな?もっと一緒に居たいなら、修二達みたいに一緒に住まないと無理だ。
でも、それも多分…無理だ…、今の百目鬼さんには…
マキ「ふふふ♪立ち話もなんだから座って♪
今、紅茶でもいれるし、プリンみんなで食べよう♪」
むつ「あー、プリン2個しか買えなかったんだよ」
マキ「えー」
むつ「だからマキが二つとも食えよ、マキが喜ぶと思って並んだんだぜ、お前のための限定プリンなんだから」
マキ「だったら半分こしようよ♪一緒に食べたらもっと美味しくなるよ♪」
思わぬむつの言葉に嬉しくなりながら、限定プリンを抱えて台所に行くと、そのタイミングで何故か玄関のチャイムが鳴った。
ーピンポーン♪
誰だろう?そう思って首をかしげる。むつと華南と修二も玄関の方を見ているが、僕には宅急便の心当たりもないし、新聞かなぁ?って思ってインターホンを覗いたら、そこにはなんと百目鬼さんと矢田さんが映ってた。
あららら??
これは、なんか嵐の予感??
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