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キングの冒険6
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保険室には、2人の女性が待っていた。
1人は、グラマーでミニスカに白衣を着た保険医。
もう1人は、賑やかな礼(アキラ)に、ミィちゃんと呼ばれたふんわり可愛らしい女の子。
し、知らない人に囲まれて、尻尾が下がる。
お腹も空いたし喉も渇いたし、マキに抱っこされててもなんだか寒いような気がする。
…俺は別にビビッてる訳じゃないけどなッ!!
マキ「みみちゃん、ありがとうございます。
先生、キングをよろしくお願いいたします」
マキは、保険医の先生と、ミィちゃん=みみちゃんに深々頭を下げた。
すると、ふんわり可愛らしいみみちゃんが、表情少なに微笑んだ。
みみ「マキ君安心して、先生お家で犬飼ってるんだって、トイプードルじゃないけど、犬の扱いは大丈夫よ」
みみは、マキを安心させるように静かに微笑んで、マキの腕の中の俺に目線を合わせて優しく話しかける。
みみ「初めましてキングちゃん、私、マキ君のお友達の〝小豆澤みみ〟(あずさわ みみ)です」
ポンっ*
ポポンっ*
みみちゃんが優しく笑いかけてくれて花が咲いた。
お、俺に自己紹介してくれてる…。
か、可愛い…。ふわふわのパーマのかかった髪が肩まで伸びてて、表情は少ないけど品があるっていうのかな?百目鬼事務所や、菫ママの店の姉さん達にはない上品さがある。うわぁあ。
マキ「あれれ?キング、みみちゃんに見とれてる?」
礼「あー、ズルいミィちゃん、私も私も!」
手を上げて、騒がしく俺の前に入ってきたのは、礼(アキラ)。
礼は、ポニーテイルで元気な印象の女の子。クルクル変わる表情、ニッコリ笑う笑顔には、こっちまで楽しくなるような明るさとパワーがあった。このテンションとノリは、檸檬と話したら相性良さそうな感じ。
礼「初めましてキング!私は冬宮礼(ふゆみやアキラ)。マキちゃんとは、最近お友達になって今は同じサークル仲間だよ!キングのことは、マキちゃんから毎日彼氏に愛を語るような溺愛ぶりを聞いてたよ。本物に会えるなんて感激♪」
か、彼氏に愛を語るような溺愛!こ、こいつ、なかなか見る目あるな!!気入ったぜ!!
マキ「ふふっ、礼ちゃんの事も気に入ったみたい」
礼「そりゃもう!私キング大好きだもん、マキちゃんがキングのこと話す時は、こう、成績優秀の近寄りがたく高嶺の花的な感じから、凄く可愛らしい笑顔になるんだもん、キングのおかげで仲良くなれたようなもんだし、擬人化したらさぞ毎日愛し合って…」
ギジンカ?
みみ「礼ちゃん、妄想が声に出ちゃってるよ」
礼「しまった…つい」
なぁなぁマキ、ギジンカって何?もっとラブラブになれんのか?
マキ「あはは♪礼ちゃんは本当面白いなぁ♪」
マキが楽しそうだ…。ギジンカってなんだ?よくわかんないけど今のまんまでも俺とマキは愛し合ってるぞ!それともギジンカってやつは、もっと愛が深まるのか?なぁなぁ、教えてよー。
先生「ふふっ、賑やかね。そろそろ授業の時間じゃない?」
なんだかよくわからないけど、マキ達はお勉強に戻る時間みたい。
やたらムンムンフェレモン撒き散らした保険医が、クネクネしながらマキに近づく。
先生「キング君のことは私に任せてね」
マキ「…ありがとうございます、先生」
マキの空気が変わった。さっきまで普通だったのに、またキレイに笑ってる。
こんなマキを見るのは俺は初めてで、どうしたのか心配だけど、マキは俺の頭を優しく撫でて言うんだ。
マキ「キング、僕は大事なお勉強があるから、2時間位いないけど、終わったら直ぐに迎えに来るから、先生の言うこと聞いていい子にしてるんだよ。お昼ご飯は先生がくれるからね」
キング「ワン!」
任せろマキ!
俺はいい子で賢くてお利口さんだから!
マキの愛に応えられる男だから!任しとけ!
マキ達が保健室を出て行った。だけど耳のいい俺には聞こえたんだ。人間には聞こえない距離だけど。
大好きなマキの足音と、みみと礼と話してる声が…。
みみ『マキちゃん保険医さん苦手?』
マキ『…んー、肉食系女子がちょっと…』
礼『ああ、あの人イケメン大好きだからねぇ。もしかしたらキングも可愛すぎて食べられちゃうかもよ』
えー!!
食べられちゃうの!?
マキ!俺ッ食べられたくないよぉー!!
マキ!
マキ!
うわーん!
助けて百目鬼ぃぃーー!!
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