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世紀末の2000年。
ノストラダムスの大予言の1999年に世界は滅びる事もなく、コンピューターの2000年問題が無事に終わった活気のある年だった。
世の中の性別が男女の中でそれぞれα、β、Ωと区切りが明確になったのもこの頃で、戸籍にも性別欄に属性が追加された。
これは、政治的な要素が強い。
生まれた性別でのみ区切っていたのでは、戸籍の管理が難しくなったからだ。
当時の厚労局と総務局が推し進めた、全国民ナンバリング制度を確立する為の第一歩にもなっている。
そもそも、α、Ωの属性が現れだしたのは、第三次世界大戦後からだ。
遺伝子情報が放射線の影響で変わった事による、後発的な現象だった。
第三次世界大戦後の1910年。当初はΩは奇形だと隔離された時代だったが、Ω属性が増えるにつれて政府はΩが産んだ子が能力の高い人種を産む事に気付いた。
この事で、政府は属性の分類に本腰をいれた。
昔から存在していた属性をβと呼び、特出した能力を宿した属性をα、発情期に入ったら性交しか出来なくなる属性をΩ属性と分類し、政府が管理した。
βとβ同士から偶発的に産まれてくるαを期待するよりも、約9割の確率でα属性を産むΩ。
世界と渉っていく為にはこのα属性を増やし、有利にしていきたいというのが政府の考えだった。
またΩ属性はβ属性の親からしか産まれない。
故に、全国民ナンバリング制度を導入し、性別に属性を追加し成長した子ども達がどの属性になるかによって、いち早く取り込みを始めることにした。
子どもが一定の年齢になったら、強制的に属性の検査をさせるのだ。
α、Ω共に、属性が判明した翌月には国家公務員として国の機関に連れて行く。
α属性は、ありとあらゆる知識をつけるために。
そしてΩ属性は、次の優秀なα属性を産むための産院へと送られた。
1970年から2000年は、後にΩ属性の暗黒の時代と呼ばれた非人道的な扱いをされた時代である。
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