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二人きりなのに
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「ふぁ、っああ〜」
眠い
結局、あの後朝の4時まで語り明かし、
2時間しか寝ていない。
「・・・秋人」
まさか、あんな話を聞く事になるとは思ってなかった
秋人は今まで何人かの女と付き合ってたし、
ダチ思いだし明るいし、
喧嘩も強えし、(いや俺の方が強いけど)
それなりにモテるから女には不自由してねぇと思う。
その秋人が、男を好きになるなんて
しかも、相手は大崎・・・
つか俺昨日秋人に何て言ったっけ?
深夜2時回ってたから、変なテンションだったしな・・・
一丁前にアドバイスしちまったけど
俺、恋愛初心者だよな。
むしろ秋人の方が上級者だよな?
間違った事、言ってねぇと言いけど・・・
「新」
「おっ!わっ!」
秋人の事を考えていると、
眼鏡が急に俺の顔を覗き込んで来た
「な、なんだよ!」
び、びびった。
「手、止まってる」
「はぁ?・・・お、おう・・・わりぃ」
そうだ今生徒会室で作業してんだったわ
くそ、眼鏡にいきなり顔近付けられたから
ドキドキしちまって眠気吹っ飛んだじゃねえか!
いや吹っ飛んでいいんだけど
「誰?」
「へ?」
作業に戻ろうと手を動かすと
いきなり眼鏡がそう言ってきた
「秋人って、誰?」
「おっ?おお・・・」
眠い中考えてたから、あいつの名前呟いてたのか
「中学の時、連んでた・・・ダチ」
「・・・・・・ふぅん」
俺がそう応えると、眼鏡は少しだけ目を細めて俺を見た後
また目の前の資料を手に取って作業を始めた
「ならいいけど」
そして、小さくそう呟いた
「・・・ほ、本当にただのダチだからな!」
何故かいつもより大人しい眼鏡に
ついそう言ってしまった
「は?分かってるよ」
「っ!」
すると眼鏡は、俺の方を向いて
右手で頭を押さえつけてきて
そのまま、髪をわしゃわしゃされた
「ほら、手動かせ。終わらねえぞ」
「っ・・・・おう」
俺から手を離して、眼鏡はまた作業に戻る
崩された髪を少しだけ整え、俺もまた作業に戻った
つか、さっきから俺の心臓が変だ
「・・・・〜ッ」
なんか音がおかしいし・・・
「・・・ば」
「ん?」
バッキュンバッキュン言ってる・・・
「新?」
眼鏡がまたこっちを見てるけど目を合わせるな
俺だけこんなドキドキしてんのムカつくだろ!
「な、なんでもねぇよ」
「・・・・そうか」
うるさい心臓をなんとか落ち着かせて
とりあえず別の事を考えながら作業を進めた
会長とあの巨人は、職員室に行ってるから
今はこいつと二人きり・・・
二人きり・・・・なのに・・・
「・・・・眼鏡」
「なに?」
なんで、手ぇ出してこねぇんだよ
「や、やっぱいい」
「・・・・・」
あれから、眼鏡とはキスしかしてない
あ、手は繋いだ。何気初めてだったな。
「この資料、チェック済んだからそっちの資料くれ」
「ん」
びっくりするほど、俺達は清いお付き合いをしている
「新、ここ見落とし」
「えっ!ま、まじ?」
さっき眼鏡に渡した資料に見落としがあったらしく
その資料を眼鏡から受け取ろうとした時
「あっ!」
手、手が触れて・・・
思わず手を引っ込めてしまった
「わ、わりぃ!間違えた!」
「・・・」
って、何が間違えただ!!
思いっきり意識してんのバレバレじゃねえかよ!!
「す、すぐに見直す・・・」
また、眼鏡が俺をじっと見てくる
「さ、3分で済むから・・・」
くそっ、ムカつく!
なんでこんなに緊張してんだよ俺!
相手は眼鏡だぞ!!
「新・・・」
「あぁっやっぱ1分で終わらせっから!」
あわあわと、慌ててボールペンを持って
見落とした部分にチェックを入れた
手が震えて線がガタガタになる
「っ・・・」
なんで俺はこんなに緊張してんのに
「新?」
お前は二人きりになっても緊張しねぇんだよ!
「わっ!!」
そんな事を思って、顔を熱くさせてたら
いきなり眼鏡が俺の体を自分の方へと引き寄せた
「ちょ、な、なんだよ!」
「触ってほしい?」
そして、見上げると眼鏡はにやりと笑っていた
「なに変な事を言ってんだよっ」
「変な事?新が言った事だろ」
「は?俺はそんな事一言も言ってねぇ!」
「目が言ってた。」
「っ!!」
眼鏡がまた、少し笑いながらそう言うから
見透かされたと思ってまた顔が熱くなる
「い、言ってねぇ・・・」
恥ずかしくて俺は下を向いた
「物欲しそうな顔してたのに?」
「して、ねぇ・・・」
む、ムカつく・・・余裕こきやがって
「はっ、お前だって・・・触りたいんじゃねえのかよ」
そうだよ。
お前が何もしないのなんておかしいだろ・・・
絶対心の中で何か企んでは、どのタイミングで
俺に手を出そうか伺ってたんだろ
そう思い、また視線を眼鏡に向けた
「触りたいよ」
「へ?」
「キス・・・したい」
「えっ・・・」
眼鏡は真剣な顔で俺を見下ろしながらそう言った
「新はしたくねぇの?」
「はっ・・・・と・・・」
その時、顎をクイっと掴まれて
眼鏡に顔を上げられた
「新、ちゃんと言って」
「〜〜〜ッ!!」
そんな真面目な声で言われたら
恥ずかしくなるだろがボケ
「・・・・・・・ぇ」
「なに?」
でも、二人きりになっても何もしてこない眼鏡に
どこか不安を感じてた
全然触って来ねえし、俺と居てもいつも通り冷静だし
「し、してぇ・・・」
もしかしたら、付き合う前に比べたら
俺に対する興味が薄れてんじゃねえのか?とか思ってた
「ならする?」
「っ、・・・き、聞くなよ」
心臓がまたうるさくなってきて
眼鏡の顔が近付いてくるとそのまま目を閉じた
「っ・・・・ん・・・」
また、触れるだけの優しいキス
「ん・・・、ふっぁ・・・」
一回、少し唇が離れたかと思ったら
眼鏡は顔の角度を変えて、今度は俺の下唇を少しだけ吸い上げてきた
「ちょ、・・・ん・・・っ」
何度も、何度も角度を変えては
俺を食べるようなキスをしてくるけど
舌は入って来なかった
「っ・・・・」
どこか物足りなくて・・・
さっきのは今までにされた事のないキスだったから
初めてのそのキスに、ドキドキしてんのに
「舌・・・入れねぇのかよ」
何か足りない・・・
「そんな可愛らしいキスより・・・も、もっとあるだろ・・・」
気が付けば、眼鏡の胸にぎゅっとしがみついてて
そんな事を言ってしまった
「もっと?」
「お、おう。ハミハミされんのはもどかしくて逆に恥ずい。」
「・・・・・・・ふっ」
「な、なに笑ってんだよ!」
「ハミハミって・・・」
そうだろが!唇ばっか吸いやがって!
ハミハミしてたろが!!
また眼鏡の余裕そうな態度に腹が立ち
拳を頭の上へと振り上げた
「じゃあ、どんなキスしてぇの?」
「はっ?」
すると、眼鏡に振り上げた手を掴まれ
また顔を近付けられた
「ど、どんなって・・・」
「言ってみろよ」
「っ・・・・」
また、俺の心を見透かすみたいな目で
少し笑って、眼鏡は手にキスをしてくる
「・・・っ」
「新・・・言って?」
こいつは、前より強引じゃなくなったけど
「・・・・も、もっと・・・」
「もっと、なに?」
「舌・・・入れて・・・」
「入れて・・・どうすんの?」
「・・・か、絡めて」
「どんな風に?」
「・・・っ、・・・は」
ドSと意地悪な所は、前より増してる気がする
「激しいキス・・・しろよ」
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