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許せない
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欲求は強くなるばかりで、自分に負けてしまいそうになる。だけどそれをしてしまえば、戻れた場所にも戻れなくなってしまう。
「……先輩?」
じわりと口内に広がる血の味。
唇を噛んでいる事に気が付いた時には、快楽への欲求は最高潮に達していた。
「月島先輩っ‼︎何してるんですかっ‼︎血がっ」
僕は、絶対屈したりしない。
「先輩っ……ああっ、先輩の綺麗な唇がっ」
「触るな‼︎」
「っ⁉︎」
息が苦しい。解放されたい。誰でもいいから楽にしてほしい。
「……僕に触るな」
違う……誰でもいいんじゃない。
僕に触れていいのは日野だけだ。僕は彼の為に人生の半分を捧げたんだ。
こんなところで、彼に誓ったものを断ち切られてたまるか。
「………………」
「はぁっ、はあっ、はぁ……っ」
叫ぶだけで息切れがひどい。目が半分も開かなくなってきている。
間の抜けた表情を見せる水田くんは、この後どう出るか。
「…………先輩が……怒った……ボクに?…初めて月島先輩が……」
肩が震え始め、爪を噛みながら水田くんは俯く。
彼の注意が逸れた隙に、なんとか手枷を外そうと足掻いてみるが上手く出来ない。
「ふふ……あはっ」
「ぐっ⁉︎」
その瞬間、首輪の後ろ側に付けられた鎖を思い切り引っ張られ、あっという間に水田くんに捕まってしまう。
「先輩に怒られちゃった……どうしよう……嬉しいなぁ」
「っ、かはっ」
「ねぇ月島先輩……ご自分の立場分かってますよね?」
「苦しっ……」
引き上げられ続ける首輪が喉を締め息が出来ない。
後ろから伸びる水田くんの手がシャツの隙間から中へと入ってくる。
「日野先輩とお別れ出来たんですから…その後もちゃんとボクの言うこと聞けるはずですよね…先輩」
指の腹で何度も肌をなぞられながら、囁くように言葉を吐く水田くん。
同時に背中に当たる彼のものを感じると、背筋に悪寒が走る。
「先輩だって限界なはずでしょ?…ほら……ボクが楽にしてあげますから」
「……っ、僕は…しない…要らない…」
「強情だなぁ……そんな先輩も好きですけど……あんまり意地を張ってるとボクだって怒っちゃいますよ?」
「っあ‼︎」
右胸にビリリと電流が流れる。
乳首を抓りながら耳の中を舌で犯す水田くんは、尚も笑みを浮かべながら行為を続けた。
我慢していた快楽が一気に体を支配する。
限界なんてとうに越していた。
「……おねがい……だか、ら…」
「ふふ……やっと観念しましたか?」
流したくもない涙が頬を伝う。
力が出ない。何も考えられない……
「もうやめてくれ……僕は……っ……」
苦しい……苦しい…………こんな状況の中でも、気持ち良くなりたいなんて思ってしまっている自分が許せない。
「……日野以外に…触られるくらいなら……」
死んだほうがマシだ。
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