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70、想う者通し
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シ「ね?言ったでしょ?本人が望んだのさ。」
青「テツ…嘘だって言ってくれよ…なぁ…テツ…」
黒「……皆さんはもう元の世界に戻ってください。」
緑「何を言っているのだよ!黒子!!俺達はお前を救うためにここまで戦ってきた…それはこれからも同じことなのだよ!」
黒「緑間くん…僕自身が望んだんです。帰ってください。キミ達ではシェア様は倒せない。」
キセキ「!!」
キセキを見つめていても赤い瞳の奥にはキセキは
うつっていなかった…
黒子の瞳には今なにがうつっているのか……
それは本人でも分からなかったのかもしれない…
黒「僕のことは忘れてください。
……さようなら。」
全員が驚きを隠せなくて、
目も口も開きっぱなしだった。
赤司でさえ何も言えなくなっている。
青峰は声を出したくても出せず、口をハグハグと動かしているだけだった。
黒子がそこから立ち去ろうとしたその時だった。
黄「黒子おおおおおお!!!」
黒「!!…黄瀬…くん…」
黄「…そんな……そんな表情で…さようならって言われたって…説得力ねぇんすよ!!…ここに残ることを望んだ…?それが黒子っちの本心なんすか!?もし本当にそーだったとしたら…俺…許さねぇッスよ…」
黒「……お願いですから…もう…帰ってください…」
黄「嫌ッス!!ぜってぇ嫌ッス!!俺達はあんたを救う!!あんたを連れ戻してまた一緒にバスケするんすよ!…本心じゃないんでしょ…?黒子っち…」
黒「…っ…本心ですよ…僕はここに残りたいから残る」
黄「じゃぁなんでそんなに泣きそうな顔してるんすか…?」
黒「!!」
黄「ねぇ…そんなに俺達が信じられないッスか?」
黒「ちがっ…!……っ…」
黄「黒子っち…俺バスケが好きッス…すっげー楽しいもん…楽しくて楽しくて…バスケ始めてよかったって本気で思ってる…一時期黒子っちといろいろあって…バスケとかどうでもよくなっちゃって…笑えなくなった俺を助けてくれたのは黒子っちだったッスよね…俺あんとき本当に嬉しかったんすよ…」
黒「やめてください…もう何も言わないで…!」
黄「俺の笑顔が好きだって言ってくれたこと」
黒「やめろぉぉぉ…」
黒子は両耳をふさいでしゃがんだ。
黄「俺も同じなんすわ…黒子っち。」
黒「…っ…」
青「黄瀬…」
黄「俺もあんたが笑ってバスケしてる姿がすげー好きなんすよ。…だから助ける。黒子っちが嫌だって言っても、俺達の事が嫌いになっても、絶対に取り戻す。」
黄瀬はまっすぐと黒子を見た。
そして目でうったえた。
俺はもう弱くない。今度はちゃんと真正面から黒子っちに思いを伝えるんだ。と…
黒「…なんでそんなこと言うんですか…なんで!なんでなんですか!!…僕は…僕はもう…皆さんに傷ついてほしくないのに…僕なんかを助ける必要なんてない…そう思っていたのに…嫌いになんてなれるわけないじゃないですか!!」
黒子はボロボロと涙を流し始めた。
青「なぁテツ…俺はさ、お前がいつでも隣にいてくれなきゃダメなんだよ…もしテツがいなくなったらって考えるだけで震えが止まんねぇんだ…」
黄「青峰っち…」
青「俺も黄瀬と同じでテツの笑顔が大好きだ。お前の笑顔があるから頑張れるし、今だって守りたいから戦える。お前にはさ…そんな力があんだよ。」
黒「青峰くん…でも僕は…」
青「また傷つけるとか言うのか…?そんなの間違ってるぜテツ。」
黒「…あ…ぉ…峰くん…」
青「大切な仲間で、大切な恋人を助けねぇやつなんていねぇよ。俺はそう思ってる。…傷つく…?上等だぜ…テツを救えんならどうってことねぇよ!」
黄「そうッスね…人生傷つかないって方がありえないッスわ…」
赤「あぁそーだね。テツヤ…俺も同意見だ。お前は黙って待っていろ。すぐに行く。」
緑「俺もなのだよ。傷つくなど…考える暇があるのなら諦めるな黒子…」
紫「諦めの悪いのが黒ちんでしょ~これからの敵だって捻り潰してやるし。」
黒「…みな…さん…っ…」
青「だからよ…今度こそ本当に俺達を信じろ…」
黄「諦めないでほしいッス…」
青・黄「テツ!/黒子っち!」
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