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「ン……ぁ、リカちゃ…」
「何?」
「……もっと」
一瞬、リカちゃんの目が驚いたように大きくなる。けれどすぐに意地悪く細まっていく。
「そんなに気持ちいい?」
もっとって言ったのに、あっさりとキスをやめてしまったリカちゃんが恨めしくて睨む。
「ハッ……赤い顔して涙目で睨むとか無意識怖ぇな」
楽しそうなその顔は獲物を捕らえた肉食獣のようだ。
「そんな悪いウサギにはお仕置き、だな」
耳元で囁く声に、もうどうしようもなく疼いて無意識にリカちゃんの背中に回してた手の力を強めてしまう。
「もっと欲しい?」
甘く掠れた声は…見えない鎖で俺を絡みとる。
それを解く事は俺には出来ない。
「素直な子には……特別なご褒美やるよ」
「………もっと……、して」
かろうじて出た小さな声は、届くのだろうか。
その答えは目の前の男がくれるに違いない。
「やっばぁ…。どうしよう、すげぇクる」
押さえつけられていた手は離されたのに動けないのはなんでだろう。
これから起きることを期待してるから?
「発情してんじゃねぇよ。エロウサギ」
「なっ!………………っあぁッ!!」
カプッと耳を噛まれる。
痛い……には足りない刺激。そんなんじゃない。もっと欲しい。
それが伝わったのか、リカちゃんは噛んだままの耳をキツく吸う。
「あッ……ん、」
ツツーッと舌先で輪郭をなぞられ、クチュリと水音に鼓膜が揺れた。
「やめっ……」
「耳、弱いんだ?」
そんなとこで喋らないでほしい。吐息が耳にかかってくすぐったい。
「そんなんじゃこの先もたないんじゃねぇの?」
さっきまで俺を攻めてた舌が耳元を通って首筋へ向かう。
ドキドキと高鳴る胸の音がリカちゃんにまで届いてるんじゃないかな……。
このままじゃ胸が破裂してしまいそうだ。
「リカちゃん…………」
「ん?」
「そんなんじゃ足りない」
「……バーカ」
鎖骨に触れるか触れないかの所で笑うからゾクッと震えてしまう。
それをからかわれるかと思ったのに、やけに真剣なリカちゃんがそこにはいた。
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