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「未成年飲酒禁止法。
未成年だと知りつつ飲酒を勧める、または黙認する行為を行った場合、罰金50万円以下の罪に処す。
…それでも高校生と飲みたいかしら?」
ふふふっ、と笑った謎のおネェとまだ冷め切った表情のリカちゃん。
2人から同時に見下され、親父は赤かった顔を一転して土色に変えた。
「な…そん、な…」
「うちの子に無理矢理酒を飲ませようなんて、心が痛むなぁ…許せねぇなぁ…」
どんどん追い打ちを掛けて行くリカちゃん。
「なんだっけ、お仕置きしちゃうぞ…って本当にされなきゃなんねぇのは誰だろうな」
土色だった顔が真っ青になって、見ているこちらが可哀想に思えてくる。
親父に目線を合わせたリカちゃんが一瞬だけ笑って、すぐさま睨みつけた。
「何か言うことあんだろうがよ」
「す、すみませんでした!!!」
「何に対して?」
「……それは…なんで、しょうか」
「は?いい年した大人なんだから自分で考えろ」
謝ってる相手に追い打ちをかける性格の悪さ。
周囲にいる全員が思ったに違いない。
「歯向かう相手を間違えた」と。
「ご迷惑おかけしてすみません!もうしません。
今後絶対に姿を見せません…だから…許して下さい…」
プライドを投げ捨て土下座をする親父に、リカちゃんは「わかればいいんだよ」と偉そうに笑う。
自分よりも遥かに年上の土下座に驚くでも焦るでもなく、当たり前のように平然と見下ろす神経の図太さ。
見知らぬ酔っ払いにも容赦ないリカちゃん。
きっと今してる俺たちの喧嘩も俺の負けだろうと、早くも白旗を上げる準備をした。
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