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回避不可能2
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「あっあっ」
「ここ、気持ちイイんやろ」
一ノ瀬はそう言って亀頭をぐりぐりと親指で押す。
深夜にほど近い時間帯のオフィス内に三守の声が小さく響く。
そういえば、とここでふと気づく。
普段なら夜勤組がいるはずだ。いないのはおかしい。どういうことか。
「一ノ瀬さ、やき、ん、いない、」
「あぁ、なんか資料取ってくるとかトイレだとかなんかで忙しそうにしてたもんやけ、俺がいるから行ってこいって言ったのさ」
少し貯めてから、考えるようにしてから、一ノ瀬は再び口を開いた。
「そうさなぁ…もしかしたらそろそろ帰ってくるかもしれんな」
その言葉に、三守はビクッと体を震わせた。
こんな姿見られていいはずがない。
見られでもしてみろ、責められるのはだれか。
Ωの誘惑によりαは仕方なく
幾度となく聞いてきた犯行動機。
それは何よりも説得力のある統計結果。
今更ではあるものの、恐怖感が湧いてきた。
「あ…あ…」
俺はこんなところで何をしているんだ。
場もわきまえず、上司の前で。
快感で赤みが増していた顔に青さが勝り始める。
まずい、ここから、彼から離れなければ、
そう思い始めた途端、一ノ瀬の手の動きが変わった。
「ッ!?まっいちのせ、」
声を出すまいと、我慢する口から零れる一ノ瀬の名。
それを嬉しそうに一ノ瀬は上から眺めていた。
「はよ出さな、人が来んぞ」
三守が何に焦っているのかも分かりきっている一ノ瀬は追い打ちをかける。
(アンタが追い打ちかけなきゃここから逃げてる!!!)
「ひっ、あ、~~~ッ!!」
一ノ瀬の肩を、必死に掴んだ。
こうでもしていないと、座り込んでしまいそうだった。
その直後。
「一ノ瀬さん!ありがとうございました!無事資料見つかったんで!」
元気よく刑事部に入ってくる部下の声が聞こえた。
一ノ瀬の肩を必死に掴んでいる三上を他所に、一ノ瀬は返事を返す。
「おーよかったやん。んじゃ、帰っていいんやな。おつかれ」
「はい、お疲れ様です。ありがとうございました」
優秀な部下は三守には触れず、挨拶を済ませた。
すませてくれるとよかった。
「…ところで、一ノ瀬さん?三守さん、どうされたんですか。」
その問に、一ノ瀬は一瞬笑った。
「いやぁ、具合悪そうでなぁ。大丈夫かーって話しよったら、急に吐きそうやって。んで、方捕まらせとったんよ」
なんとも絶妙な嘘。
肩を掴んでいる三守の手を優しく外し、はだけている前が部下に見えない様に三守をしゃがませた。
そこからは素晴らしい誤魔化し方だった。
大きな声で部下に聞こえるように「大丈夫かー三守ー!吐きたいなら吐くって言わな!」や「ん?腹が締め付けられとるからきついんか?」などといい、不自然になら無い程度に、ベルト付近を緩めた。
一ノ瀬が三守の出した精液などどうしたか、なんて三守は聞きたくもなかった。
そんな一ノ瀬の早業で部下は疑うこと無く自分のデスクへと座った。
「さ、帰ろか。お迎え、おるんやろ」
その一ノ瀬の笑みで、三守は一ノ瀬が何をしたかったかを悟った。
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