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君との関係は?【kypp】
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「キヨくん、僕達兄弟なんだって」
「……はぁ?」
俺のPCを勝手に弄っていたP-Pがぽつりと言った。
元から少しアホだったがここまでだっただろうか。
怪訝な顔をして聞き返すとアホな事を言っていたそいつは慌てた様に言い直す。
「あっ、いや、ごめんちょっと違う。あのさぁ、4人でマリオやったじゃん?」
P-Pが言っているのは実況で撮った動画の事だろう。
それは分かるが、動画と俺らが兄弟とかいうのと何の関係があるのだろうか。
意味は分からないがとりあえず頷く。
「で、僕らが使ってたのってマリオとルイージでしよ?」
「…あー、そういうこと!使ってたキャラが兄弟だから俺達が兄弟ってことね」
なるほど、と納得する代わりにそんな事か、と拍子抜けする。
視聴者が考えたのだろうがよくそんな事を思いつくな。
手に持っていた綾鷹を1口飲む。
1口と言っても3分の1くらいは減るのだが。
「僕ねぇ、ほんとにキヨ君が兄弟だったら楽しそうだなーって思うよ?」
「俺は嫌だけどな、ぺーぺーと兄弟は」
にこにこ、と何やらご機嫌な様子のP-P。
そいつの手元にはスポーツドリンクが握られている。
スポーツをしに来た訳では無いだろうに何故それを持ってきたのか。
俺は、P-Pの言葉に否定で返した。
「えー、なんで?嫌?」
「嫌」
きょと、として首を傾げるそいつにまた否定で返す。
P-Pと兄弟は嫌だ。
毎日くだらない事で言い合いをしそうだし、あのムカつく顔を毎日眺めるとなるとストレスが溜まりそうだ。
確かに、楽しそうであるのは確かだろうが。
「なんでそんな嫌がるの?キヨくん」
先ほどまでご機嫌だった表情が少し暗くなる。
だが、あからさまに不機嫌な顔にはなっていない。
家族とかP-Pをいつも見てる人間くらいしか分からないくらいの変化。
つまりそれに気づいた俺は、
「俺ね」
いつもP-Pを見てるってこと。
「兄弟じゃなくて恋人がいいの」
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