アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
雨と群青 その15
-
「梶原!!!」
叫んだ瞬間急に走り出した梶原に驚きつつ、何がなんだかよく分からないまま俺もそれを反射的に追う。
「えっ、清史!?」
「これで借り二つや!悪い!今度な!!」
呆気に取られたままの詩織を置き去りに全力でその背中に照準を合わせた。
アーケードを抜けると湿気をたっぷり含んだ空気が体を包み、ポツポツと制服に雨が当たり始め、それは次第に強くなる。
くそっ、あいつめっちゃ足早い!
・・・・・・・・ッサッカー部なめんなよ!
角を曲がり緩く上がり坂の続く校門通りの並木道。
また前川!
何触っとんねん!!!
こんなに目障りなのは、こんなに腹が立つのは。
「かじわらー!!!」
弾かれたようにまた逃げる梶原。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
71 / 116