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そういえば、神童と呼ばれた男を知っているか?
と下劣したような言い方にコウは嫌な予感を覚えた。
「そこで、彼が隣国で誰にも使われてない後宮の管理をしていると聞いたのです。まさか…!と、耳を疑いました」
ただこれでなぜ彼の情報が出てこなかったのか、すべての線は繋がった。
「彼が後宮の管理をしているなんて思わなかったので、私は後宮の管理者まで調べてなかったのです。…だから、あんなにも調べても彼の名が出てこなかったことに頷けました」
そしてコウは怒りに覚えた。
「優秀な人材が集まっても、合格者が二割にも満たない従者の訓練所で、神童と呼ばれて三ヶ月で卒業をしていき、私の前から消えた…。…そんな彼を誰も使っていない後宮の管理をさせるなんて隣国の国王はなんて無能な人だ!と腹が立ちました」
「お前、俺がいるのによくそんなこと言えるな‥」
寿が思わず言ってしまう。
「申し訳ございません。ですが、正直に申し上げた方がいいかと思いまして」
「いや、こっちこそすまない。そっちの方が俺も楽だ」
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