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「じゃぁテスト返すぞー」
翌日、テストが返ってきた
いつものように昼休み俺の周りに2年組みが集まる
田中と夕が赤点をギリ免れた事を知り俺は夕の頭を撫でる
「これで夕も田中も東京いけるな」
「「おう!」」
「ところで綾斗はどうだったー?」
力がから揚げを食べながら聞いてくる
「あー現文だけ駄目だったわー」
うん。ばあちゃんの梅干上手い
「え?赤点!?」
ちょっとむかついたので力を箸で指差す
「んな訳あるか。現文だけ74点だった」
「だけってあとは?」
「90点台だよ。あー現文のときに悩むんじゃなかったわー」
「悩みの次元が違いすぎたわ」
「だなー」
田中の言葉に木下がのんきに返す
「なんなんだよ。お前ら」
弁当を包みながら力が聞いてきた
「そう言えば、テストの時の悩みは解決したのか?」
「してなーい」
食べ終わった俺は机に突っ伏した
「なんだ綾斗!悩みがあるなら俺が聞くぞっ」
「夕に聞いてもらってもなー」
立ち上がった夕を下から見上げる
「あ、西谷が固まった」
木下と成田が面白がって夕を突っついて遊んでいる
俺は体を起こした
あー日差しが…眠気が…
「あれだよな。田所、前より毒舌になったよな」
田中が腕を組みながら言った
「2年組みで居る時だけな」
「あ、それ俺も思ってた」
それに木下、成田が乗る
「うるせーよ。同期に気なんて使いたくないだろが」
俺の目の前で力が頬杖をついて二マッと笑う
「ま、俺はそっちの綾斗も好きだけどな」
全員が一斉に力を見た
それに力が引く
久しぶりに力の目に生気があるように見えた
気がした
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