アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
45頁
-
本音を言えば、俺だってもっと素直に感じたい。
でも、それができない。
できないのだから、我慢するしかないのだ。
でも、
「さぁゆーさん! 股開いてっ!」
やっぱ限界だ。
「あああもう! うるせぇんだよッ! ゆーさんゆーさんってよ! ヤりたくねぇって言ってんだろうがっ! バカ!」
「あああんっ! しゅごぉいっ、クールなゆーしゃんがこんなに怒りをあらわにするなんて超珍しいっ! 怒り顏も凛とした男前でぎゅんぎゅんするぅうう! たまらーん! ああっ、でもこのままの流れだと激しい罵り合いのケンカになってしまう。二人にとって記念すべき初めての大ゲンカ! うぉおおおそれは嫌だ嫌すぎる! でも、でもっ、たまったものを吐き出してぶつけ合ったあとは、互いに素直になって反省して本当の気持ちに気づいて、謝ってソッコー仲直りして、キッスして、そのあとは! あとはっ!! いつもとは一味も二味もちがう超濃厚ビンビンの体を激しく求めあって失神するほどすさまじい快楽に獣のようにむさぼり合う情夜が幕を開けるぅううぉおおお! うぉおおおおおおそれは楽しみすぎるっ!!!」
挙句、カズマはこんな調子。
「……はあ」
――思考のだだ漏れにも程がある。
呆れ果てた。ため息をつき、立ち上がった。弱い風を送る扇風機の前を通り過ぎ、テーブルの上のスマホとサイフだけを取った。その瞬間、カズマも弾かれたように立ち上がった。
「もしかして出て行くんですか!?」
「……うるせぇ」
行動をいちいち先回りされるのもシャクにさわる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
45 / 96