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11/22 いいふうふの日 202号室の場合
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side ヒロ
いい夫婦とは。
11月22日はそのゴロからいい夫婦の日となっている。
俺の考えるいい夫婦像、それはお互いを尊重しあう関係……?
目の前の想い人も、今、同じTV、そしてこのニュースを見てる。聞き流しているように見えるこの人は一体どう思ってるんだろう?
何かにつけて俺を子供扱いし、パートナーとしてちゃんと考えてるのか……気になるけど聞けない俺をこの人はどう思ってるのだろう。
「……いい夫婦の日、らしいですよ」
「そうだね。でも俺達、まだ夫夫じゃないから関係ないかな」
「……他人ごとなんですね」
「なにかお祝いしたい?」
「お祝いっていうのも違うような気がするけど……」
「6月12日が恋人の日らしいね、その日の方が今の俺達には合ってるかも……」
「……半年前に終わってるし」
「ふふ、それは違うよ。来年6月に何かしようって考えないと。ヒロは妙にネガティブな時があるね」
「そっか。来年……半年後?」
「その日、何処か行こうか。恋人の聖地とか行くのも面白いな」
「……随分ロマンチックですね」
「ヒロは行きたくないの?」
「男2人で行くのは……恥ずかしくないですか?」
「別に……全然?」
「ほんとに、和秋さんは凄くそういうところは男前ですよね」
「可愛いパートナーだからかな」
「……」
「照れてる?」
「そりゃ照れますよ、貴方に言われれば」
「ふふ、そこで永遠の愛を誓うとか。最高じゃない? 愛してる、ずっと君だけをって」
平然と、歯の浮くような言葉を囁いて、俺にニコリと笑う。そして俺の前に手を差し出した。
俺は、その合図に。
顔が熱くなるのを感じつつ、おれの手を乗せて
静かに返事した。
まだ夫夫になる前の、めくるめく婚前行為に、今日はどこまで行けるのか……。
期待に胸を膨らませながら、寝室へと今日も手を引かれて向かう。
end
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