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転居先には待ちくたびれたと言うようにソファに腰掛けるユウがいた。
「いやーごめんねユウ、冬夜たちが遅いせいで」
綾瀬が悪びれる様子もなく謝ると、冬夜が首を振りながら遮った。
「俺たちじゃなくて龍たちだろ、俺を巻き込むな」
「まぁ一応俺の生存確認程度に顔合わせたかっただけだしな。じゃあな」
冬夜の言葉を華麗にスルーし、ユウはさっさと家を出ていった。
「なんか忙しそうですね...」
「まぁあいつには色々あんだよ」
早紀はさっそく龍と自分のであろう部屋に入ってみた。
その部屋はある程度家具等が設置された状態だった。
「なんで早紀は龍と同じ部屋なの??あれ〜?」
綾瀬が早紀たちの部屋に入るなり不満をぶちまけた。
「さぁ...俺一応監禁されてる身だから同じ部屋になるのはしょうがないかな...みたいな」
「あ〜そっかそっか、僕も監禁されたかったなぁ〜。羨ましいな早紀は」
綾瀬は顔を引きつらせながら部屋を出ていった。
「しょうがねぇだろ。早紀は俺のことが好きなんだから」
綾瀬の目の前に立ちはだかったのは不敵に笑う龍だった。
「...はぁ!?」
綾瀬と早紀は同時に驚きの声を発した。
「ちょ、龍どういうこと?早紀、龍のこと好きなの?」
「ち、違います!俺はそんなこと一言も...」
言いかけたところで歩いてきた龍に言葉を遮られ、ドアが閉められた。
綾瀬は呆然と立ち尽くしたまま閉まったドアを見つめていた。
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