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2ー49
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時雨side
真白から伝えられる、もう一つの事。
それは、一体何なにか。
攻められれる言葉なのか。
それとも、それ以外か。
きっと、どちらにしろいい言葉では、なさそうだな。
俺は、腹を括って真白の方を見る。
真白も俺を見ていて、お互い見つめあっていた。
そして、真白の口が開く。
「時雨さん。
僕は、時雨さんの事が好きです。
もし、この先時雨さんが僕の事を嫌いになったとしても僕は、時雨さんの事が好きです。
愛しています。
時雨さんが、僕に人生を全て捧げてくれるなら僕だって、時雨さんに人生を捧げます。」
真白は、そこで話を終えると下を向いてしまった。
俺は、声をかけようとしたけどやめた。
何故なら真白は、まだ何か言おうとしてそうだったから。
真白が何かまだ伝えたいなら俺は、気長に待つ。
それに今の俺は、凄い幸福感にみちていた。
まさか、真白に好きと言われてここまで嬉しいとも思わなかった。
だけど、幸福感と一緒に焦燥感も出てくる。
何故記憶を失ってしまったのか。
何故思い出せないのか。
記憶を失って別に何とも思わないと、思っていたが案外俺の心は傷ついているらしい。
俺自身も一度気持ちを落ち着けるために、深呼吸をする。
すると、真白の声が聞こえた。
「時雨さん。
僕の事を今から話します。
話し終えたら僕は、今日は帰ってまた明日来ます。
そして、もう一度聞きます。
本当に僕でいいのか。
それでも、大丈夫ですか?」
真白は、不安そうな顔で今にも色んな感情で押し潰されそうな顔で俺を見上げていた。
俺は、今すぐ真白をもう一度強く抱き締めて声をかけてやりたがったが、それをする事はやめた。
そのかわりに、俺も真白の目を見つめて言う。
「分かった。
今から真白の話しを聞いてまた明日、答えを出そう。
真白の事、俺に教えて。」
その後真白から聞いた話は、普通は驚く話もあったが俺は驚かなかった。
何故なら初めて聞く話じゃないような気がしたから。
だが驚きはしなかっただけで頭の中は、色々と一杯だ。
真白は、話終えると立ち上がってお辞儀をした。
「聞いてくれて、ありがとうございます。
また明日、時雨さんに本当に僕でいいか聞きにきますね。
では、失礼します。」
真白は、そう言うとすぐに部屋を出てしまった。
そして、真白が出ていくと隼達が入ってきた。
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