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自覚
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静夏side
「君も来る?だってさ」
そう言って凛はケラケラと笑う。
「ついて行けばよかったんじゃないか?」
凛が前から楽に興味を示していたことはなんとなくわかっていたが、声を掛けるほどだとは思ってなかった。
「やだよ、襲われたらどうすんの?」
凛は俺の言葉に、自分の肩を抱いて苦笑する。
アイツは凛の中でどういう認識なんだろうか・・・。
俺からすれば楽は、見境なしに襲う感じではないし、大抵は金目当てみたいだから、自分から襲ったりはしないように思える。
「そう言って、お前が襲われたかったんじゃないのか?」
「え・・」
わざとヘラヘラして尋ねてみると、凛が一瞬戸惑ったような顔を見せた。
「んなわけねーじゃん!静夏は変なこと言うなぁ・・・あっはっは」
おいおい、それはちょっとわかりやすすぎだろ。前からアホだとは思ってたが、本当にアホだったらしい。
「はっはっは」
俺は合わせて笑いながら、どうしようかと考える。
『こいつ・・・自覚したら結構グイグイいくタイプだよな・・』
おまけに友人が多くてコミュニティが広い。そして口も軽い。俺と同居してることがバレようものなら、面倒なことになる。自覚してなかったみたいだが、今の一言で自覚したんだろう。赤面しているその顔でまるわかりだ。
バレたら面倒だし、一応注意するよう楽にLINEを送る。学校はいいとして、問題は帰宅と登校だ。
「っはっはっはぁ・・・・ねぇ待って静夏ちゃん、俺、楽好きなのかもしんねぇ」
「・・・マジかぁ」
俺と二人きりとはいえ、凛のあまりにも軽い口に俺は苦い顔をして返事を返した。
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