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sideアルガ: IDは、ラスト2つ
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(いよいよ、後2つか……)
ここまで来るのに1年と少し
長かったのか短かったのかは分からないが、一歩一歩進んできた日々は無駄では無かったと思う
これから、ラスト2つのうち1つのIDへ潜入する
メンバーは、自分・チカ・キョウ・ヨル・そしてアサ
(アサくんは、大丈夫だろうか……)
前々回のIDでは注意力が欠けているように見えた
IDに行きすぎてID慣れをしているのが原因かもしれないが、それでもそういった不注意はメンバー全員の命に関わる
だが、今回のIDはどうしても遠距離職の力が必要だ
コアチームに弓は1人しかいない
だから、必然的にアサくんを連れて行くしかなくて
(一応秀麗にも訊いてみたが、あいつは「大丈夫だ」と言ってたな。)
『あなた方がID内へ入っている間に少し話をしましたが、変わらず芯がしっかりしていました。』
そして練習をしているメンバーの中に自ら飛び込んでいき自分を磨いていたらしい
(一体、この短時間に何があったんだ……)
問い詰めても言い訳すら吐くことは無かった
言い訳しないのは男らしくていいことだとは思うが…まぁ、取り敢えず何かを乗り越えれたのならそれでいい。
(こういう部分は、まだ学生だな。)
社会に出ると、学生ほど失敗はできない
どんな場面においても、直ぐに頭を切り替える事を求められる
(学生時代に失敗をたくさんすることは確かに大事だ。それは取り返しがつくから。
ーーーこの世界では、取り返しはつかない。)
だから、あの時は厳しくあたってしまった
後悔は、ない。
斜め後ろを歩くアサくんを、チラリと見る
目線は真っ直ぐに前を向いていて、邪念と言ったものは特別感じられない
(ギミックの把握は全員完璧。動き方も完璧だ。後はそれを実行に移すだけ。)
前々回アサくんが失敗した場所よりも、かなり強い
正直前みたいな失敗をされた場合…庇いきれる自信が無い
(……こればっかりは、信じる他ないな。)
「大丈夫」だと言った秀麗を
「任せてください!」と言い切った、アサくんを。
「入り口が見えてきました。」
前方からチカの声がした
「よし、では行くぞ。準備はいいな?」
「「「はい!」」」
パーティーメンバーがそれぞれ頷いたのを見て、秀麗の方を向く
「それでは、行ってくる。」
「はい。ご武運を。」
頷きあって、改めて前を向いた
(ラスト、2つ。)
後2つクリアしたら、この世界は終わる。
「ーーー気を引き締めて行こう。」
持っていた斧を構えて、低く声を出した
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