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「あのね…この部屋はこのままで置いておいてほしい、お兄ちゃん…知らない人に部屋掃除されるの嫌だと思うし…ここはまだお兄ちゃんの匂いが残ってるから」
寂しそうにそういったいよりがベッドを撫でた
マトは珠嘉の事件の話や二人が仲のいい兄弟だったことも聞いている
あの件からもう随分経っていてマトも珠嘉が無事だとはちっとも思ってない、けどいよりはまだ珠嘉が帰ってくることを信じてるからマトも珠嘉が生きている程で話をすることにした
「珠嘉さん、お写真で見ました!いより様を美人系にして大人っぽくして賢くした感じの人!いより様にはとても甘……優しいお兄様だったって!」
アルバムを見せてもらったけどどの姿も凛々しく無表情で弟に甘いと言われてもピンとこなかった、けどこの間永富家で詠朔の写真を見せてもらった時にいよりと写ってる珠嘉の写真があってその理由に納得がいった
弟のそばにいるときの珠嘉は瑶実にみせてもらったアルバムに比べて柔らかい表情をしていた。
「……いより様って…珠嘉さんのこと恨んだりしてないんですか?」
「…え?なんで?」
なにいってんの?と訳がわからないといいだけに聞き返されてしまった
「え、いやーだって…その…噂じゃ珠嘉さん使用人と駆け落ちしたとか……いより様をおいて出て行ったきり帰ってこないってことですよね?珠嘉さんが家を出なかったらいより様は澄久さんとラブラブできてた訳じゃないですか」
「……」
いよりは片手で口を押さえ…少し間を開けた後で首をかしげる。
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