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おじさん
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そして、駅について電車に乗る。
電車自体にあまり慣れていなくて少し緊張する。
結構混んでいて座れなかったため、ドアのそばに真と一緒に立つ。
異変が起きたのはすぐだった。
初めは何かものがおしりにあたっているな、そう思っていただけだった。しかし、ものだと思っていたものがズボンの中に手を突っ込んできた時それが人の手だということに気が付いた。
「ッ.......ぁ.......なに....ゃ.......」
反射的に出た言葉だった。
「ボク〜、かわいいね〜、おじさん興奮しちゃうよ〜」
耳元でねっとりと囁かれ、鳥肌が立つ。
気持ち悪いっ....!
そしてその言葉と同時におしりを揉みしだかれ、前の方に手が伸びてくる。
「ぁっ.......やぁ..........んッ....んんぅ....」
「かわいい声だね。もっとおじさんに聞かせて?」
そう言って前の僕のモノに服の上から触れてくる。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。
真.......たすけて.......!
その一心で真の服の裾をつかみ顔を見上げる。
真はその動きに気づいて、初めは目が合って微笑んできたが、僕の異変に気がついたのか僕の腰に手をまわして抱き寄せられた。
しかし、おじさんはがっつりズボンの中に手を突っ込んできていたので手は離れていかず、おじさんごと真に寄っただけだった。
「どうしたの、ハル。」
小声でそう問われてどう言おうか迷う。
せっかくのデートなのに.......こんなことで中止になるのは嫌だ。
でも....気持ち悪い。
どうしようどうしよう....ぐるぐると頭の中で考えていると、目的地ではないものの駅に着いたのか、電車が止まり、近くのドアが開いた。
そのとき、おしりから手が離れていって、耳元で「また会おうね」そう囁かれた。
会いたいわけないだろう。そうは思っても口にはできず、そのまま立ちつくす。
「ハル、ハル?」
「ぅあ.......ご、ごめん....」
「大丈夫。どうしたの?」
「あ.......や、その.......」
痴漢された、なんて言いたくなかった。
男なのに。せっかくのデートなのに。
伝えてしまったら優しい真のことだから、帰ろうって言ってくれると思う。その気遣いを無下にしたくない。でも、帰りたくない。だから、言わないのが1番。
「う、ううん.......なんでも.......ない。ただちょっとよろけちゃってびっくりしただけだよ」
そう言うと、一瞬考え込んだ素振りをして、
「そっ.......か。うん。わかった。」
そういっていつもの真に戻った。
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