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ーー真っ暗な世界
どこを見ても漆黒の闇が広がっている
光のないこの世界は何故か居心地が良く感じた
ずっとこの場所にいれたら……
そんなことを思っていたとき、ふと誰かの気配を感じ取って意識が浮上した
「んっ…………」
「あ! 侑舞起きた? 熱あるみたいなんだけど食欲はあ
る? お粥作ってあるんだけど」
気配の正体は兄だった
どうやら俺は夢のことを考えているうちに眠ってしまったらしい
「うーん……あんまりないかな」
「そっか。でも薬飲むから1口でもいいから食べてほしい
かなぁ」
「……わかった。少しだけ食べる」
俺の返事を聞いて兄が準備をしに台所に向かっていった
頭が冴えてきたら自分がまだ制服のままだった事に気づいた
(これ絶対にシワになった)
まぁクリーニングに出せばいいからいっか
待っている間に熱を測ったら37.6で、まだそこまで上がってなくてホッとした
平熱が低いからキツイことには変わりないんだけどね
そのあとは兄が作ってくれたお粥を少しだけ食べて、薬を飲んだ
そして明日目が覚めたときに今以上に体調が悪くなっていないことを願いながら早めに眠りについた
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