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診察室から場所を移動し撮影まですんなり終了した
「これで診察はおしまい! そしたらとりあえず診察室に
戻るか!」
その声がかかると、再び車イスに乗せられた
侑舞は、車イスじゃなくても平気なのにと思いながらも大人しく乗った
ここで抵抗しても先程のように、どうせ言い包められるのが目に見えている
「診察お疲れさまでした! じゃあさっそく結果だけど、
風邪じゃなくて肺炎だった。普通だったら薬渡して自宅
療養なんだけど、侑舞くんは元々気管支も弱いから念の
ために良くなるまで入院してもらうね」
どうやら風邪で収まらず、肺炎になってしまったらしい
本当に厄介な体だ
でもできれば入院だけは避けたい
兄さんに迷惑をかけたくはない
この後に及んでも侑舞が優先するのは、自分の身体より周りの人間だった
「どうしても入院しなきゃダメですか?」
「うーん。絶対にしなきゃいけないとまでは言わないけ
ど、入院してれば脱水症状とか呼吸困難になってもすぐ
に対応できるからできればしてほしいかな。自宅で急変
したら大変だからね」
自宅でもいいようだが、結局迷惑をかけるかもしれないなら入院しても変わらない
家で何かあったら、兄さんが自分を責めるだろう
「……わかりました。入院する形でいいです」
「了解。入院の準備するからちょっと待ってね!
あっ! そこのベッドで横になってて!!」
ベッドに横になっていていいと言われて助かった
正直身体がすごくしんどい
先生が戻ってくるまで身体を休めようとベッドの上に転がった
先生はそんなに時間がたたないうちに戻ってきた
「病室は個室になったからね~。お兄さんへの連絡はどう
する? 俺がしちゃっていいのかな?」
「お願いしてもいいですか?」
「全然いいよ~。じゃあちょっと電話してくるからもう
ちょっとだけ横になって待っててくれるかな? 電話が
終わったら病室に案内するから!」
「分かりました」
自分でしようと思ったが、とてもじゃないが長い時間話すことができそうになかった
今回は申し訳ないけど、和田先生に任せることにした
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