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先輩 tpja
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とある刑務所に派遣された。
どうやら、収容されている囚人に
手を焼いているらしい
そんなこんなで、一人の看守長と共に
囚人を管理する事になった
俺が看守として働くのはこれが初めてで
どう対応したらいいのか分からなかった
俺の中の看守のイメージは、恐怖で
制圧している、そんな感じだった為
俺が思う看守になりきった
「お疲れ様、どう?顔合わせしてみて」
椅子に座って、マニュアルを読んでいると
後ろから声がして振り向く
「あぁ、看守長、お疲れ様です
少し手がかかりそうですね」
俺がそう答えると、彼、看守長ことジャンクは
少し笑いながら珈琲が入ったカップを
俺の前へ差し出した
ジャンクは、まだケツの青い俺に
色んな事を教えてくれた
この刑務所のサイクル、食事の配分
緊急時の対応など、両手で数えれない程
昔っからドジで、ミスばかりしていた俺は
今も変わらず、コードに足を引っ掛けるし
サイクルを間違えてしまう。
普通なら、鬼のように怒られるところを
ジャンクは笑って許してくれた
ヘマばっかで、自分が嫌になって、泣きそうに
なった時も慰めてくれた
いつの間にか、ジャンクへの憧れは
恋愛感情へと変わっていく
最初はこの気持ちに戸惑いを隠せなかった
不思議な感情、恋というものは知っていたが
このジャンクへと向けられた気持ちが
恋だというのに気付くのは時間がかかった
それもそのはず、相手は男
俺は元々男を好きだった訳じゃない
だからこそ、大きく戸惑った
けれど、男に恋をする事もある、と知ると
何だか気持ちが楽になった
勿論、自分がおかしいんじゃないか、とも
思ったが、決して同性を好きになっちゃ
いけない、なんてものは存在しない
それからというもの、ジャンクを好きだと思う度
心がドキドキする反面、ズキっと痛む
これは片想いで始まり、片想いで終わる
そう考えると、無駄な感情を抱いているようで
なんとも言えない気持ちになった。
そんなある日、ふと夜中に目が覚め
再び眠りにつこうと思うが、寝れない
そこで、どうせ起きているのなら
書類でもまとめよう、と作業室へ向かう
すると、灯りが着いているのが見えた
もしや、と思い覗くと、ジャンクが
小さな灯りをつけ、その下で仕事をしていた
俺は、給茶室へ行くと
前してくれたように珈琲を入れ、ジャンクの
元へも戻った
「看守長、お疲れ様です」
「…ん?あ、うん、ありがとう」
ジャンクの目の前に、カップを置くと
椅子を引き、横に座った
彼の方をチラッとみると、目の下には
その疲労を表す隈が出来ていた
確かにここ最近、ジャンクの
休んでいる姿を見た事は無い
囚人の面倒を見る他、看守長という事で
施設の見回りや、食材手配など
粗方の作業はジャンクがやっている
「看守長、俺に手伝える事はありますか?」
ジャンクにそう問い掛けると
書類にサインをする羽根ペンが一瞬止まった
ハッとし、すぐに手を動かすと
「大丈夫、俺だけでもやれる事だからな」と笑った
「タップはここに来てまだ日が浅いだろ?
環境が変わって疲れるだろうし、ゆっくり休みな」
「……わかりました」
時刻は午前二時を回った頃、俺は
自室へ戻り、再び眠りについた
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