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距離 16
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結局、予定よりかなり早く帰宅した。
シロがちゃんと生きているか心配だったのもあるが、半分は俺が我慢出来なかったからでもある。
そりゃあ、あんな馬鹿みたいに煽ってくる電話なんか寄越されたら我慢できるもんもできねぇだろ。
たった2日ぶりだが、なんだか久しぶりに思える自宅の扉を開けて、ただいまと言うと、少しして寝室からシロが顔をのぞかせた。
ゆっくり俺の元にやってきて「お、かえり」と覚えたての言葉を発する。
心なしか表情が嬉しそうに見えるのは自意識過剰だろうか。
シロの頭を1度撫でる。この行為はもう癖になっていた。
俺がいない間寂しかったのか、その時間を埋めるようにシロはピッタリ俺にくっついて離れようとしない。
室内をぐるりと確認してみたが、割と普通に生活出来ていたみたいだ。
シンクに使い終わった食器類が溜まっていること以外は特に変わった点はない。
今まで人間らしい生活をしてこなかっただけで、こいつはずっとそばに居た人間の暮らしを見ていたんだ。
ちゃんと指示を出せば、全く何も出来ないという訳ではないらしい。
「なんだ、意外と俺が居なくても平気そうだな」
「…………イカリさん、いなく、なる……?」
「まあ、いつかはそういう道もあるぞって話な。選ぶのはお前だよ」
俯いてぼーっとするシロ。
何か訴えるように視線を上げて、逸らす。
「えらぶ……わかんない」
「今決める必要はねぇよ。もっと色んなこと知ってから、自分がどうしたいか選んだらいい」
よくわかってなさそうなシロの隙だらけの唇に軽く口付けをすると、シロは顔を真っ赤にして固まった。
なんでセックスやフェラは恥ずかしがらねぇのに、キスひとつで赤くなんだよ。
性行為がこいつにとっての日常だったのだから、特に驚きはしないが、恥ずかしがるポイントが普通の人とだいぶズレているシロに愛おしさを感じてしまう俺もおかしいのかもしれない。
軽すぎる体を抱き上げてベットに下ろすと、一瞬強ばる体を宥めてキスをした。深くなるにつれて力が抜けていくシロの腕を背中に回す。
「せっくす、する……?」
「ああ、その為に帰ってきたみたいなもんだからな」
「そう……」
「冗談だよ。シロに会いたかったから帰ってきたに決まってんだろ。もちろんセックスもするけどな」
「……おれも………俺も、イカリさん、会いたいだった…」
急に可愛いことを言い出したシロに、無防備だった理性が粉々にされてしまい、シロの意識が飛ぶまで抱き潰してしまったのは言うまでもない。
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