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19.罪悪感
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あの日から。
二人の関係は始まった。
家族には内緒で。
秘密の逢瀬は繰り返される。
しばらくは保住の体調が戻り、彼は業務に復帰していた。
しかし、雪がふる頃から再び体調を崩し、入退院の繰り返し。
そして。
半年後の3月の末。
彼はこの世から去った。
病室の片隅で、彼を見送った。
自分には、そんな資格があるわけないのに。
加奈子に強く頭を下げられて、そこにいた。
「家族をよろしく頼む」
そう託されて。
彼にすがって泣いているみのり。
そばでじっと悲しいをこらえている加奈子。
じっと黙って立ち尽くしていた息子の尚貴。
息子の横顔は、保住にそっくりで、吉岡は後ろめたい気持ちでいっぱいになっていた。
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