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先輩は見てる
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日向が、伊達校のブロックに捕まり出した。
「頑張れ…」
そう。大丈夫だ。
日向ができなくなっても、
僕らには、エースがいる。
バシン!!
音駒がやっていた技を盗んで、
旭日さんは、打った。
これで、最後。
烏野のもち手は出し切った。
「…さ。どう出るな?伊達工業。」
「…優、楽しそうだね?」
ふいに山口君にそういわれた。
「…うん。すっごく楽しいよ。
いっつもコートに居る側だったけど、
見てるほうも面白いって思った。
なんでだろうね。
身体はバレーしたくてたまらない。
試合に出れなくて悔しいのに…」
なんでこんなに、
楽しいんだろ??
「それは…笠井が、仲間を信頼してるからじゃない?」
「…それは…どういう意味ですか?
菅原先輩。」
「優の実力だったら、
簡単にレギュラーだってとるけど、
優には入学当時から、
影山と同じで、何かが足りなかった。」
「え??」
「…笠井、一回試合外されたの、覚えてる??」
「…あ。はい。」
それはもうツライツライ思い出で……
「あの時の笠井は、仲間を見ようとしていなかった。
ただ、ポジションに焦っていたんだ。
バレーはチームワークが大切なのに、
余計なこと、考えていちゃダメだろ?」
「あー…そういう意味だったのか。」
あの時は…
日向に飛雄の隣取られたのがイヤでイヤで……
それが裏目に出ていたんだな。
ホント、
先輩達は後輩のことを、見てる。
でも、僕の恋路は見破れなかったみたいだけど。
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