アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
薄っぺらな告白。※モブ出てきます
-
部活の朝練が終わり、机の中に手を入れるとなにか少し厚みのある紙があった。
机から少し出して見てみると、シンプルな模様が描かれている封筒。手紙だとすぐにわかった。
また赤葦が入れたのか?と思ったが、ずっと一緒に居たため、それはないはずだ。
「放課後、校舎裏に来てください。」
と、これまたベタな内容だ。字からして女子だろう。きっと…。
部活も終わり、例の校舎裏へ行ってみた。
赤葦には悪いが、校門で待ってもらっている。(理由はまだ言っていない。)
そこには、茶髪のセミロングで毛先を少し巻いてそこそこメイクを施している女子がいた。
その女子はクラスでも少し派手目グループの一員である。
「で、俺に何か用?」
「えっと、私さ木葉のこと好きなんだよね。その、良かったら付き合ってくれない?」
その雰囲気はしていたが、告白であった。
そしてやや上から目線。どうでもいいが。
「あー…俺、今誰と付き合うとか、そういうの考えてなくて…別に、恋愛対象外ってワケでは無いんだけど…すみません…。」
俺は赤葦と付き合っていることを言うのは気がひけるし、相手も反応が困るだろうから
当たり障りない内容を言ってみた。
「お試しで一定期間付き合ってみるとかでもいいからさ!ね?グループで彼氏いないの私だけでさー。木葉も彼女いなかったでしょ?だからちょうどいいじゃん!」
俺に告白した魂胆がわかってきた。つまり彼氏になってくれる人なら誰でもいいというワケだ。
彼氏になってくれる人なら誰でもいいのか?そんなのは、理解できない。
「そういうのなら、他当たってくんないかな?誰とでもいいとかそんな感じなら本当、遠慮しとく。」
「別に誰でもいいわけじゃないよ!木葉って案外イケメンだし、女子の間で人気あったりするしさー」
顔で決めたっていうのなら尚更だ。この女子と相手していても時間の無駄と判断し、切り上げることにした。
「最初にも言ったけど、付き合う気は無いから。じゃあ、俺帰るから。」
待たせた赤葦に悪いなと思いながら校門へ向かった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
21 / 73