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三日目 Last dance⑮
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俺の抉いた足や、腕の傷を気遣いながらルイは身体を洗ってくれる。
ジャケットを脱ぎ、腕まくりをしていても水や泡がついてしまっているし、俺が立てないからルイは床に膝をついている状態。
だからルイも結構濡れてしまっている。
「・・・・・・ルイも服脱いで風呂入っちゃえば?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
ルイが困った顔をして黙ってしまった・・・。
やっぱり他の男に向かって脚を開いた俺なんか嫌いになったのか・・・?
不安がドンドン押し寄せてくる。
助けに来てくれた時はもう敬語とか使ってなくて、その後も少しタメ語だったけど、今はもう敬語だし・・・・・・。
それに俺は色々な所に傷やルイ以外の人がつけたキスマークとかがある。
あぁ。そうか。嫌いになったのか・・・・・・。
そうだよな・・・・・・こんな汚い俺なんか・・・・・・あ・・・・・・泣きそう。
瞬きをした瞬間涙が頬を滑り落ちた。
「カイト様?!どうかなさいましたか?!何処か痛いのですか?」
俺の止まらなくなった涙を優しく拭き取りながら必死な顔をしてルイが質問してくる。
「ちがっ・・・・・・ちが、くて・・・・・・うっ・・・・・・ルイは俺の事なんかもっ・・・きらっで・・・・・・ゲホッゲホッ・・・・・・きた、ないから・・・俺が・・・・・・ルイは敬語、使うし・・・うぅ・・・・・・ん?」
俺が泣きながらも今自分が考えていたことを伝えていたらキスされた。
「ん・・・・・・不安にさせたみたいですみません。まず、私が貴方の事を嫌いになるなんてありえません。それに、貴方はとても綺麗ですよ。あと・・・敬語はすみません。癖ですね。敬語じゃなくて良いと仰るのならタメ口で話します。」
言葉の後にニコッと微笑むルイ。
そのまま目を真っ直ぐ見つめられて逸らせない。
ルイの顔を見て確信した。ルイは俺の事を嫌っていないと。
だってその時のルイの笑顔は俺にしか向けてくれない甘くて優しいものだったから。
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