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R15-誰に盛られた?
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思わず身を引いた。
「!!」
自分の股が、少しだけ膨れている。それが一体何なのかは、1発で分かってしまった。
何故?と再び疑問符を頭の上に浮かべる。そんな、要素は無かったはずだ。
訳の分からない状況で、このような生理現象が起きてしまうとは、思ってもいなかった。今なら、悲劇の言葉が幾つにもなって生まれてきそうな気がする。
だが、それを心中で叫ぶよりも早く、菅原が口を開く。
「…勃起、してるね……大地?」
「…………」
何も言い返すことの出来ない状況で、菅原が澤村の服を引っ張った。引き寄せられると同時に、唇を塞がれる。
誰もいない保健室の中で、2人の男子高校生が接吻などと、馬鹿げた話だ。つい最近まで、そんな事を言われても体験するわけないだろう、と笑っていたかもしれない。だが、今ではそんな言葉は信じきれないような気がする。人間、いつ何時何が何が起こるか分からないのだ。そう、今日中にだって起きるかもしれない。今の澤村のように。
舌と舌が、粘り強く絡み合う。互いの熱が口内で溶け合い、甘い声を発した。
口を離すと、銀色の透明な糸が伝う。自惚れたような表情で、再度キスを求める菅原は、別人のように思えた。
「ッスガ!どうしたんだ、急に!!」
「……そ、…そんなの見せられたら……俺、止まんなくなっちゃうよぉっ……大地…!」
「…!!」
いつもと違う彼を目の当たりにし、澤村は改めて気付いた。
今、目の前で泣きそうな顔をしている彼は、俺の知っている彼ではないということに。
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