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宣言と懇願
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キザったらしい行動さえこの上なく似合っているのだから、まるで本物の王子様みたいだなんて柄にもなく思ってしまう。
「その..俺は、興奮したし」
この台詞が全て台無しにしてるんだけどな。
「確かに、下品な音たてて吸ってたよな。ひとの乳首」
咎めるように冷ややかな目で見れば、東雲は「うっ」と唸って動きを止める。
「だって、まさか男の乳首から母乳が出るなんて思ってなかったし、だけど理性壊れるくらいエロかったし..」
「お前、本当変態なのな」
「あれは、誰だって興奮すると思うよ」
「しねぇよ」
食い気味で否定すれば、そんな事ないとそれも否定される。
学校一のイケメンと名高い王子様は、本当に見た目に寄らないらしい。
色々と予想外な行動を起こしてくれる東雲は厄介この上ないが、やっぱり面白い。
「まぁ、今回は途中から俺も抵抗しなかったし..、別にもう怒らねぇよ」
「またシてくれる?」
「あ..?しねぇよ!」
期待に満ちた眼差しを向けられて、俺は慌てて否定した。
寒気したわ、この野郎。
「でも、母乳定期的に出すんでしょ?」
「...自分でできる」
「でも、吸った時気持ちよさそうだった」
「っ、あれはっ...、ちげぇよ」
「何が違うの?おちんちんから精液出しながら母乳出したのに?」
「っ..っ、お前..っ、おちんちんとか...、本当変態だな!」
イケメンがおちんちんとか言うなよ...。
気持ち悪いわ!
なんだこの会話と呆れながらも、東雲は中々引き下がらない。
一層のこと、今回の件で俺を気味悪がってくれたらよかったのに..。
「だいたい俺はお前のこと好きじゃねえって言ったよな?」
「じゃあ、好きにさせてみせるよ」
「...は?」
「園原が俺なしじゃ生きていけなくなるくらい、俺に惚れさせるよ」
「...お前..ナンダそれ」
話が飛びすぎてもう訳わかんねぇ。
俺に惚れさせるとか..、よく分からない自信もどこから湧いてくるのやら。
...いや、こんだけ顔が良けりゃ自信も湧くもんか。
「だから、俺のそばに居てよ」
ポツリと弱々しく吐かれた言葉。
こちらをじっと見つめる東雲の目は、今にも泣き出しそうだった。
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