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「堕天使がでたのならば、速やかに報告してもらえないと困るのだが、魔王殿」
にやにやと全く困っていない顔でベルフェゴールが笑う。
「さぁ?堕天が出たという話は私も聞いていませんが?」
「笑止」
ツカツカとベルフェゴールが距離を縮める。
「私の部下が天使をこの近くで見たと言っているのだよ」
「…天使ねぇ…」
「迷い込んだ天使の保護をして送還したのならば、その報告書がもう回ってきてもおかしくない頃だ。それなのに、堕天の一報もなければ、保護したという報告もない。これは一体どういう事だ?ええ、ルシファー!?」
「証拠は?」
「はぁ!?」
「それ、証拠あります?貴方の部下が見間違えたのでは?」
「何だと!?」
ここは知らぬ存ぜぬで通そうと思った、その時だった。
「ルシファー!見て見て!凄いでっかい見たことない虫を捕まえたんだ!!」
「ちょ!?マナエル様!主は今…」
バタバタバタと盛大な音を立てて、何やら興奮したマナエルが現れる。
その後を慌ててサタナキアが追いかけてきた。
「………」
「………」
まずい。
「吾輩の“見間違い”でなければ、こいつは天使に見えるが…。なぁ、ルシファー?」
飛び出してきたマナエルを見て、ベルフェゴールが再び勝ち誇った様ににやりと笑った。
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