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知紀に彼女が出来た。
バレンタインデーに、隣のクラスの女子・森永千咲に告白されてつき合うことになったのだ。
体育館の裏で告白されているところを、ボクと拓海は目撃していた。
森永は、小柄で大人しい女子だった。
顔はまあまあ可愛くて、肩くらいの髪をおかっぱにしている。
ボクと拓海の印象は、「こんな大人しい女子が、よく自分から告白したな」だった。
しかも、ほとんど話したことのないような相手だったから、ボクと拓海は驚かされた。
体育祭と文化祭で、知紀にきゃあきゃあ言って騒いでいたうちの1人らしい。
ボクと拓海は、結局、学校では誰からもチョコをもらわなかった。
そもそも、うちのクラスの女子はシビアで、義理でもチョコなどくれない。
それに、2人とも好きな人がいるので関係ないけど、それでもやっぱりバレンタインデーのチョコには憧れる。
結局、ボクがもらったチョコは、……母さん、拓海と知紀のお母さん、知紀のお姉ちゃん、芦屋のお祖母さまと貴子さんが送ってくれたもの……全部で5つだった。
すべて身内にもらったようなものだ。
拓海もまったく同じ人メンバーからもらった。
フリーザー用の袋に入れ換えて、冷凍庫で保存している。
中でも、芦屋のお祖母さまが送ってくださったのは、ベルギーの超有名なお店のチョコだった。
もったいないので、母さんとちょっとずつ楽しんで食べることにした。
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