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18歳以上ですか?
1-16にしおりをはさみました!
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1-16
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もう何十分、いや、何時間経っただろうか…
雪也を家に連れ戻すことはできたもののどう声をかけていいやら…
俺たちは無言のままそれぞれ風呂に入り、寝る準備をし始める。
行動自体はいつもと変わらないが、空気がとてつもなく重い。
雪也の方もその空気は感じ取っているらしい。
結局俺は何の言葉もかけることができずにその日は眠った。
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次の日。
いつもは雪也が起こしてくれるが、今日は自分で目が覚めた。
時間は普段とたいして変わらないのに雪也はまだ眠ったままだ。
やはり怒っているのだろうか…
雪也の布団に近づく…
だが、予想とは違った。
雪也は苦しそうに寝ていた。
これは感情によるものだけではないと瞬時に分かった。
体からは大量の汗が吹き出し、息づかいも荒々しい。
どうやら熱があるようだ…
「雪也!おい、起きれるか?大丈夫か?返事してくれ!」
「うぅ…あたま…いたい…」
えーと、こういう時はどうすればいいんだろうか。
人間なら頭冷やして、安静にして……でも、あいつ機械だし……
「一応、頭は冷やしといた方がいいよな」
俺は急いで冷やし枕を持ってくる。
「雪也、何か欲しいものとかないか?」
「ない…」
「そうだな………じゃあ、簡単に食べれるようなもん買ってくっからおとなしくちょっと待ってろな」
「ま、待って!……行かないで……」
俺は雪也に思いっきり引っ張られ倒れこんだ。
倒れた俺と雪也の距離は一気に縮まる。
「雪也……寝込んでるときは心寂しい気持ちにはなるもんかもしれないが、ちゃんとしたもん食わなきゃ…」
俺は途中で言うのをやめた。
なぜなら雪也の顔が本当に苦しそうで、泣いていたから……
「わかった……もうしばらくいる」
俺は雪也が再び眠るまで見守っていた。
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