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*25*にしおりをはさみました!
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*25*
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流石にそれだけで、俺の事??と思うほど、自惚れてはいないが、きっかけは、確かにそれだった。
アツキ、俺の夢みた?なんて、聞けるわけもないから、余計に気になったのかも知れない。
それから、皆で居る時も、アツキは殆ど俺のそばに居る事や、誰よりも、俺を気にかけてくれて居る事に気づいた。
他の奴らは、アツキの眠そうな顔を、そのまま『寝不足』として捉えているみたいだけど、そうやってぼんやりとしているのは、きっと何かを考えているからだと観察してわかった。
時折、思い詰めた様な顔をする事があったからだ。
俺と目が合うと、サッと逸らされたり、どこか一部が触れ合うと、過剰に反応する事もあった。
いつも、ムスッとしているのに、俺がなんかドジやったり、間抜けな事を言うと、優しく笑う。
その笑顔が、俺だけの物だって気付いたのは、一体、いつだっただろう。
まさかな…から、もしかして…、やっぱり…と思うにつれ、俺は、無意識的に現実から目を背けるようになっていたと思う。
そして、意識しないようにしようと思えば思う程、意識していたんだと思う。
お互い必死に気持ちを隠そうとする姿は、傍目には、さぞぎこちなく映っただろう。
シュウマとソウヤはその辺、疎いから、気づかなかったと思うが、ハルトなら、もしかして…
だからこそ、今回、こんな罰ゲームを言い出したんじゃないだろうか?
でも??
「でも、お互いに気持ちがあるとしても…どうすりゃ、いいんだよ…」
言葉と共に、再び涙が零れた。
アツキが、俺の頭をそっと抱き寄せた。
穏やかになった心音を聞きながら、俺は暫く泣いた。
「俺も…思ってた…」
思い出した様に、アツキが口を開いた。
「好きかも?って、思った時から、考えてた。気持ちを伝えて、拒否られるくらいなら、言わない方がいいってのが、前提だけど、もし、もし万が一受け入れて貰えたら、その後はどうすればいい?って…だって…」
アツキは言い淀んだが、続く言葉は簡単に予想出来た。
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