アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
春輝 11にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
春輝 11
-
なんなんだよ……せっかくお礼を言い聞きたのにあんな態度……なにあの人……
ちょうどその時だった。
「おかあさん…………」
黒田さんの声だった。
「………え?お母さんがどうかしたんですか?」
「貴方は母親がとても大切な存在だったのですね」
「…え、えぇ…………」
「そんなに母親とは良いものですか?」
「良いもの……も何も……俺を産んでくれて、育ててくれた母親です。
どんな時でも母親だけは味方をしてくれた……
母さんは……とても素敵な人でした」
「もう、いないんですか?」
「はい。2年前に…………病気で……黒田さんは?お母様はご健在ですか?」
「いません………死んだので」
この時は、深く考えなかった。
自分の母親のように、なにか不慮の出来事で亡くなったのだと思っていた。
その言葉がどれだけ闇に溺れているのかを
俺はもう少し後で、知ることになるのだけれど。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 90