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意識にしおりをはさみました!
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意識
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その日の夜ご飯はカレーで、ほぼ綾に作らせてしまった。
でも綾の料理は美味しくて、おかわりもしてしまう。
「お腹減ってたの?」
「いや、そんな減ってなかったけど綾の料理って自然とお腹減る」
「そっかぁ〜、そりゃ嬉しい。
あ、瑞貴」
「ん?」
「米付いてる」
どこ?と聞く前に、綾の手が口端に触れた。さっきまで水を触っていたせいか、少しひんやりしている。
「あ、ありがとう」
そう言った瞬間、目にしたのは先程俺の口端に付いていた米を綾が自分の口に運んでいるとこ。
「なっ、何して」
「え、だって勿体ないじゃん」
「だからって人の口についてたもん食べるか!!」
「何顔真っ赤にして〜、あ、もしかして間接キスって思った?」
「ッ………!?」
思ってなかった。恥ずかしさでそんなことを思う事すら忘れてた。
綾は時々こっちが恥ずかしくなるような事をしてくる。
綾が照れないで俺が照れるなんて、意識してるみたいじゃないか。
「少しは俺の事意識してくれた?」
まるで、心を読んだように吐く台詞。それすらもはずかしくて、顔を背ける。
「別に…」
お風呂に入ってる時も、歯を磨いてる時も綾の言葉が離れない。
寝れば忘れるだろうと思ったけど、結局は忘れてなくて。
心はモヤモヤ、身体はふわふわ。
自分の心が分からなくなりそう。
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