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試合に勝ったらにしおりをはさみました!
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試合に勝ったら
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あいつ、誰。
知らない、みたことない奴。
部活が早く終わったから図書室まで迎えにきたら、晴間が俺の知らない奴と仲良さげに話してる。
しかもなんか少し赤面してね?
どーゆうことかなー、建人くーん。
ぴきき、と額に青筋が浮かびそうになる。やべやべ、お前はすぐ頭に血が上って周りが見れなくなる、ってさっき監督に怒られたばっかだった。
「……さっきの人、誰?見たことない人だったね。」
冷静に、あくまで冷静に。
「あの人は、堀さんって言って、図書委員の人だよ、一個上の。」
「先輩かーどうりで……」
ちょっとしか見えなかったけど、大人っぽい感じがした。それに……なんだろ色気……?みたいな。
「……どうりで、なんだよ。」
伺うような、ちょっと眉間に皺が寄ってる顔。上目遣いはやめてくれよ、ときめいちゃうから。
「ん、別にー!それより、来週なんだけど、試合。」
「あー!もう来週か、……ま、いいよ、行ってやる。その代わり、ちゃんと勝てよ。」
トン、て胸にぐーにした手を当てられる。
「うっしゃあああ!!!まかせとけ!ぜってー勝ってやる。」
「うるさっ!そんな自信満々で・・負けてもいじけんなよ?」
「負けねーの!今回は負けらんない。」
そう。負けられない。
そしたら、もし勝ったら。
晴間に、言いたいことがあるんだ。
勝てたら、告白しようだなんて。
ベタかもしれないけど、若い頃の青春の至りだとでも思ってくれ。
だって、それでも言いたいことがあるんだ。
もしかしたら、関係が壊れてしまうかもしれないけど。
昨日を思い出すと、いまさらでしょ!ってな。なるようになるんだよ。
こういうノってるときの俺は。負ける気がしない、だから、試合も晴間もどっちも。
絶対、
絶対。
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