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僕と氷崎くんの初めての週末にしおりをはさみました!
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僕と氷崎くんの初めての週末
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待ち合わせは駅だった。駅のロータリーの真ん中には小さい噴水があって待ち合わせにはうってつけ。たくさんの人で噴水の周りは囲われている。噴水にはアーチ状になった棒が一本。そのてっぺんにはアンティーク調の時計が置いてある。
待ち合わせは11時だ。早起きしてしまって、勢いで来た今は10時30分。うん、早く来すぎた。
特にすることも思い浮かばなくて、僕は噴水の場所に空きをみつけて、その噴水の淵に座った。冬なのに太陽が眩しい。もうすぐ、氷崎くんたちと仲良くなって、半年が経ちそうだった。もう半年もすれば、出会った夏に戻る。嫌いだった夏があの日以来少し好きになった。今が寒すぎるってこともあるのかも。
大してする事もないけれど適当にケータイを弄る。1人だった頃はよくこうやってケータイを弄っていた筈なのに、今じゃ何をすればいいか分からない。前は、何をしていたんだっけ。
することも分からなくて、ただ、ケータイのデジタル時計が変わるのを見ていた。31…32…。時計が35に変わるのを見てから僕はふと思う。
そうだ、映画の時間でも調べて、チケットも買っておこう。なんで、昨日のうちにしておかなかったんだろう、氷崎くんに迷惑は掛けられないし、今日も僕なんかと過ごして時間を無駄にするんだから、チケットくらい。
通信制限、かかってなくてよかった。
そんな事を思いつつ、ケータイをネットに接続させる。
アクション映画の題名、なんだっけ。頭の中を回転させて、記憶を引っ張り出す。昨日、CMで見たんだけどなあ。…あ、思い出した。
…の、だ、い、ぼう、け、ん…と。
打ち込むとズラーっと時刻が出てくる。うわあ、やっぱり人気なだけあっていっぱいだ。どれにするか迷うな。お昼ご飯を食べてからにするか。と勝手に考えてお昼を終えてすぐの13時30分からの部に予約する。よかった、空いてて。当日でも出来るもんだな、と引き落としのボタンを押す。
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