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嵐のメディアマイスター 5にしおりをはさみました!
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嵐のメディアマイスター 5
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本棚の向こう側の壁は一面窓になっていて、
そこには自習用の机が並んでいた。
茶々はその一番端の机に行くと、
勝手に引き出しを開け中から紙の束を取り出し机に広げた。
「ウチ、新聞部やってるんだけど。」
「新聞部...?」
硝子はようやく彼に追いつき、
呼吸を整えながら机の上に目を落とした。
白い紙に写真が貼り付けてあった。
「そ。で、まぁウチは写真が撮れるし記事は書けるスーパーマスメディアマイスターな訳なんだけど..
そのぉ...文字が下手でさ...でも新聞の大部分を決めてしまうのは文字..
まず文字が綺麗でなければ読んでもらえない...かと言ってパソコンは貸してもらえな...面白くない..面白くない!」
茶々は机の周りをウロウロしながら探偵のように説明し、
やがて立ち止まり硝子を指差した。
「そこで、だ!雛瀬、いやひなっちゃん!キミの力が必要だ!」
「ひ..ひなっちゃん...?」
茶々はバシッと決めポーズを取ったが、硝子は意味がわからず戸惑った。
彼はつかつかとまたこちらに戻って来て、硝子の手を取った。
「文字を書いてくれ!この新聞の!文字を!」
「ええ..そ、そんな無理ですよ俺なんか...」
「頼む!」
茶々は勢いよく頭を下げてくる。
こんな風に誰かに頼まれごとをされたのは初めてだった。
未だ掴まれた手に力を込められ、本当に困っていることがわかる。
しかし自分なんかが役に立つわけがないのに。
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