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【番外編】金と黒 33にしおりをはさみました!
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【番外編】金と黒 33
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ベッドに辿り着き、タオルやら潤滑油やら健人が用意している。あらかじめタオルを何枚か敷くと、その上に押し倒された。明の身体には健人が馬乗りになって。
見たことのない光景に明は、ぱちぱちと瞬きをする。健人とはほとんど後背位で、さらには明が誰かと相手している時に乱入してくるものだから、こうしてみると最初から最後まで健人に抱かれるというのに違和感があった。
「この体勢でするの? バックか上に乗りたいな……」
恋人同士の触れ合いをするよりかは、セックスのほうが慣れているから不思議とドキドキすることはない。だが、なんとなくソワソワするような。
「初夜なら正常位が妥当じゃね?」
「初夜って……」
今更なにを言っているのだろう。
健人は特に手を止めることなく、明の服を上げてきて。邪魔なので寝たまま服を脱いで床に捨てた。続いて健人も服を脱いで、明のものの上にパサッと重なる。
滑らかな肌を健人の手が撫でていく。ほんの少しだけ膨らみのある胸に乗っている突起は、まだ柔らかくて。肌全体をマッサージするように撫でつつ、そこも掠めてやると、少しずつ芯が出来始めた。
「入れないの? 前戯とかも、あまりしなかったでしょ?」
「前はなー。明とするのはほとんど途中参戦だったし、ちょっと遊ぼうぜ」
「早くっておねだりしても?」
「まあまあ、スパイスの一つだろ?」
健人はくつくつと笑うと、明の首筋に顔を埋めた。湿った感覚がしたあとに、はむっと啄まれてくすぐったい。それから肌を愛撫がてら吸い始めて、微弱な電流に明の瞳が細められた。
「ん……っ、見えるところは駄目だよ……?」
「わかってらー」
そうは言うものの、健人はあとから怒られるのを覚悟でギリギリなラインを攻めた。
首にくっきりと残った紅い花びら。顔を起こして少し遠くから眺めると満足気な表情をする。明は「なに?」と聞いたが、すぐに愛撫が再開された。その後も花びらを散らせていると、そのたびに明の身体がひくんと反応して。
「まだ肌にキスしてるだけだろ。ほんと敏感だな」
「……くすぐったいんだって」
これは言い訳だ。健人に触られて凄く感じている。それに加えて恋人なんだとどこかで実感すると、やたらビクビク反応して健人の存在自体が明に媚薬効果を与えていた。
けれど、責められてばかりでは面白くないと、むっとした明は脚を健人の股間にあてた。そっとボトムの上から擦って健人を見れば、快感に眉を寄せていて。その表情にうっとりしながら続けていると、硬くなっていくのを感じる。
「気持ち良い?」
明は煽るように自分の指先を唇にあてる。めちゃくちゃ良いよ、と素直に答えた健人が向かった先は、ぷっくりしている突起だった。
片方は口に含まれ、もう片方は手で弄ばれて。ぎゅっと抓られた時に口のほうはねっとりと舐められて、飴と鞭が両方襲いかかってくる感覚に、腰のほうへ疼めきが溜まっていく。そして、すでに下半身がびりびりと痺れている。このままだと挿入する時には感覚がないのでは、と思ってしまうほどだった。
ただそんな中、ボトムの中で主張する男根だけは、ジンジンと痛みが走っていた。
「ん……ぁ、ぁ……っ」
乳首の刺激で身体が火照り、明の瞳は熱で涙の膜が張る。
「良い顔してんじゃん。やっぱ初夜は正常位で正解。つーか、お前の顔、綺麗だから一回ハマるとクセになりそ」
健人が明の熱を孕んだ頬を撫で、横髪を梳いた。健人の指をすり抜け、シーツに流れる黒髪が美しい。
頬の熱に比べ、健人の手は体温が低く、撫でられると気持ち良かった。明は手に擦り寄って、健人へ瞳を向ける。
「健人……下も脱ぎたい」
「ん」
お願いをすると、健人の手がボトムにかかった。すでに下着の中が濡れているのはわかっている。さすがに下着の中でイきたくないと腰を上げれば、下着も一緒に剥ぎ取られた。
濡れている下半身がひんやりした外気に晒され、明はふるりと震えた。すると、健人が明の膝裏を掴んできて、持ち上げてくる。膝は明の胸につき、ひくつく蕾が健人に丸見えだ。
「後ろまで濡れ濡れ。ひくついてるし……エロ」
「ん……っ」
健人の指が会陰をなぞり、縁のふっくらしている蕾に指先をあてる。ちゅ、と吸いつく後孔。その淫靡さに健人の喉が上下する。
それをバッチリ確認していた明は、こてんと頭を傾け、瞳を細めた。
「入れる?」
「まーだ」
「さっき触った時にもう硬くしてたじゃん……欲しい」
「だーめ」
だが、次第に眉が寄り、期待の目はジト目に変わるだけで。
「焦らしプレイなの?」
「違うわ。お前が淡白すぎるわ……少しは愛されてることを知れ」
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