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第8話 「多田健人という男は。」にしおりをはさみました!
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第8話 「多田健人という男は。」
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俺こと多田健人、通称けんちゃんは
自他ともに認める臆病者だ
「なぁなぁやっぱし大島こえーから昼飯誘うのやめよーぜー」
「だから、怖かねーから大丈夫だって」
「だってよー」
「ほら、大丈夫だから、な?」
そう言って俺に対して安心させるように手を差し伸べる
「......おう」
俺は気恥しさと嬉しさで手を繋ぐ
俺と藤宮冬季は中学の頃から仲がいい
同じクラスに席が隣同士
お喋りな俺は隣にいた冬季に話しかけた。
思っていた以上に話が合いすぐに仲良くなり
LINEのIDをメモに書きお互い渡し合った
それぐらい仲良くなった俺と冬季は
当然のことずっと一緒にいた
登下校
昼休み
授業中
休みの日
なんならお泊まり会とかもする程だ
だからまぁ、冬季の家族が変わってることも知ってるし弟の薫とも仲良くなった。
進路の時もお互いどこに行くか決めて
一緒の高校にした。
もう冬季は俺のこと親友だと思っているのだろう
俺はそれがたまに苦しく感じる
そりゃ俺も大事な親友だとは思うけど
それ以上に俺は、
俺は藤宮冬季に対しての好きという
恋愛感情が上まっていた。
別に、ゲイだとかそんなんじゃない
むしろ女の子が大好きだが
あの日初めて冬季を見た瞬間脳裏にピシャーンッと稲妻が走り鳥肌が立ったと同時に
あ、好きだ、と本能的にそう語った
一目惚れだった
最初は戸惑ったが話したい欲に駆られ
話しかけたら話が合い運命を感じた
その日LINEのID交換する時に渡されたメモを綺麗に畳みお守り替わりにしてある
勿論、今も大切に持っている
だけど、冬季はノンケだし同性愛に対しての偏見や差別はないがきっと俺が冬季に告白をすれば離れていくのだろう、
そんなことをされたら俺は気が狂ってしまう
だから、この想いは閉じ込める
俺は藤宮冬季の親友として隣に居れれば
それで、満足だ
満足なんだ、
「っていう本をお前ん家の弟から貰ったんだけど」
「なんでやねん」
思わず関西弁が出たけど
もう一度言う、なんでやねん
「いやぁ、なんかたまたま廊下で会ってさ
よかったらどうぞって」
「いや、受け取るなよ知ってんだろ薫が腐男子だってこと」
「でも、せっかく書いてくれたらしいから読もうと思って」
「律儀か」
てか、薫なんちゅーもん書いてんだ
あれほど友人をネタにするなって言ってんのに
「ごめんな、多田嫌だったろネタにされて
今日帰ったら説教するから」
「いやいやー!薫くん超面白いし嫌いじゃないよー!」
本当に心の広いな、俺だったら文句の一つでも言うのに、なんて優しいんだ
「でも、本当に嫌だったら言えよ?ホモ扱いされるの嫌だろ」
「だから、大丈夫だってー!
だって事実だもん!」
??????
「ん?何が事実って?」
「この書かれてる本」
???????????
「え、何どういう」
「だから、俺のお前に対しての感情とかこの本の通りだよって、あれ?言ってなかったか?
俺、冬季のことぶち犯したいって常日頃から思ってたんだけど...知らなかった?」
「で、出来れば、知りたくなかった」
「あはは、どんまい!」
マジで知りたくなかった...
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やっとBL展開に持ってこれた(???)
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