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05にしおりをはさみました!
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05
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次の日、俺は琉衣の家の前に
来ていた
理由はただ1つ
もう一度、自分の思いを伝えるため
3度目の正直…
これで終わりにするんだ
しばらくして
玄関が開き、琉衣が出てきた
「…歩夢?」
「琉衣…」
久しぶりに琉衣と話せた
琉衣と目が合った瞬間だった
「…いきなりごめん。でも、どうしても伝えたい事があるんだ」
「何だよ…」
これで最後だから…
これで終わりにするから…
だから、そんなに嫌そうな顔
するなよ…琉衣…
「琉衣は今、幸せか?」
「…え?何だよいきなり」
「愛斗と一緒にいれて…幸せか?」
「…嫌味言いに来たのか?」
明らかにイラついている琉衣の声
ははっ…俺、よっぽど嫌われてんだな…
「そんなんじゃないよ。俺はただ…琉衣に幸せになってほしいんだ…ただそれだけ」
「…何だよそれ」
「愛斗と2人で…末永くお幸せにな」
「…言われなくても分かってるよ」
「ははっ…そうだよな。ごめんごめん」
やっぱり…まだ好きなんだ
琉衣の事が
胸が痛くなってきた…
でも、もうさよならするって
決めたんだ
もう…終わりだ
「琉衣…最後に1つだけ…言わせてほしい」
「…何?また嫌味?」
本当嫌そうな顔…
ごめんな…これだけ言ったら帰るから…
少しだけ…
俺に時間をくれ…
「…琉衣…」
俺は涙をこらえながら
琉衣の目を見つめた
もう一度だけ…言いたい
君に伝えたい…
俺のこの思いを…
「…好き…だったよ…」
「…っ!」
「幸せになれよ、琉衣……じゃあな…」
ニコッと笑いながら
そう呟き
俺は琉衣に背を向け
歩き出した…
琉衣…好きだった…
大好きだったよ…
ありがとう…
そして…
さよなら…琉衣…
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