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18歳以上ですか?
一人だけの空間にしおりをはさみました!
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一人だけの空間
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昇兄が学校に行き、赤くなった顔を冷ましているときに、中学生の時に起きたことがふと、頭の中を横切った。
すると、体が震え吐き気までしてきた。
「昇兄…しょう……にい、助け…て」
昇兄が、居ないことは分かっていたがそれでも助けを呼んだ。でも、やっぱり俺の手を取って抱き締めてくれる人は居なくて、改めて俺が一人なんだと、
昇兄が居なかったら生きていくのすら辛い。
やっとの思いで、寝室まで行き昇兄の臭いが残っている布団を抱き締めた。するとさっきまで震えていた体も収まってきて少し落ち着いた。
家は静かで誰一人として居ない。
昇兄を閉じ込めてずっと二人で居たい、そう思うようになったのはいつからだっただろうか。
俺の中の感情が、日に日にどんどん増えていくような気がする。それは、暗い闇の感情かもしれないし、昇兄を思う気持ちなのかもしれない。
例えそれがどんな感情でも、ギリギリまで抑えつけようとするだろう。その抑えが無くなった時、俺はどんなことをするのだろうか?
そんな不安を抱えて、俺は日々過ごす。
自分の心を少しずつ壊しながら
自分が自分で無くなるような、
自分の事が分からなくなる、
毎日俺と言う人物はどんなだったかを、思い出しながら生きている。自殺しようとしたこともあった、
その度に、昇兄が必死になって助けてくれた。
昇兄………大好きだよ……… END
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