アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
公爵、城へゆくにしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
公爵、城へゆく
-
「突然連絡を寄越したと思ったら急に城に来るだと?いつもいってるだろ、もう少し常識を持って行動しろと。」
王は突然訪問してきた男に眉をひそめて説教をする。
その相手とは、王の従兄弟であり、名ばかりではあるが公爵の地位を持つ男だ。
「全く、お前はいつも会うと説教ばかりだな。」
公爵のその言葉に、部屋の空気がピリッと張り詰める。
いくら王の従兄弟で幼い頃からの仲と言えども今は国の国王と公爵。
王にタメ口、ましてやお前などと許された事では無い。
部屋にいる使用人達は呆れたような眼差しを公爵に向けた。
王もそんな公爵には何度も注意しているものの、このボンクラには伝わらないらしく諦めていた。
「それで?今日は何の用だ。」
「あぁ、そうだ。ある噂が俺の耳に届いてきてな。まさかとは思ったが一応お前に確認しておこうかと。」
「はぁ、噂?まさかそんな事の為にここまで来たのか?」
王は呆れ返る。
突然来ると抜かすから何かあったのかと思えば噂だと?
国王の仕事は山積みだ。
忙しい中を縫って時間を作ってやったというのに、時間の無駄だったようだ。
「悪いが帰ってくれないか。私は生憎忙しいのでな。お前の戯言に付き合っている暇はない。」
国王は冷たくいい放つと、席を立った。
もうマカスキル公爵家も長くないな、そう確信しながら。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
60 / 63