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3話(10/10)にしおりをはさみました!
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3話(10/10)
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ようやく唇が開放されると、唾液が線のように繋がる。
濡れた唇を舐める慶一の仕草に思わず見とれてしまった。
「どうだった?」
「ふぇ……?なにが…」
「あれ、分かんなかった?精液甘かったでしょ」
「そういえば甘かったような……あれ、って甘いもんでしたっけ?」
確かに言われてみれば口の中にほのかにだが甘さが残っている。
だが、甘い味がするなんて聞いた事がない。
漫画や何かで無味無臭のゼリーのようだとは言われているようだが、とても進んで口にしたい代物ではないのは確かだ。
「この病気になると、患者の精液は甘くなるみたいなんだ。その理由はオレにも分からないけどね」
「ふーん……って、それなら別に口で言えばいいじゃないか!」
「だって言うより分かりやすいだろ?それに、千尋くんだって気持ちよかったんじゃないの?」
「うッ!」
返す言葉が見つからない。
ニヤつくその顔は何でもお見通しなようで、逃げるように枕に顔を埋める。
クスクス笑い慶一は宥める様に千尋の髪を優しく撫で下ろす。
「特徴としてあるのは甘い精液と発作時に発する甘い香り。それから他人から与えられる愛撫なんかが一番発作を早く止める方法だからね」
「なんだよソレ……誰かって誰だよ」
「オレがいるから、ね。絶対に治そう」
「……フン」
いつのまにか敬語も取れてしまったが気にしていないようなので変に気を使うのもやめる事にした。
(つーかコイツ……ムカつく)
これからもこういう事が起きるに違いない。
それを分かってて嫌だと言えない自分が本当は一番ムカつく。
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