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それはそれで辛い生活3にしおりをはさみました!
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それはそれで辛い生活3
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華絵-side-short-
「で、その友達に余ったチケット売って貰ってライブ見に行ったんですよ」
「良かったね、ずっと行きたがってたし」
海野さんがバイトに入ってから2週間が経った
相変わらず優しく話を聞いてくれて話すのが楽しいがこっちの気持ちには気付いてくれない
そろそろ海野さんは上がる時間だ
人が居ない今しかないかもしれない
「あの、海野さん」
小さな声で呼んだためドアが開く時の音楽で掻き消されてしまった
「いらっしゃいませー」
いつものように横目でチラッとだけ客を見た海野さんの目が見開いた
「海野さん?」
知り合いだろうかと客の方を見やると派手な服を着た若い男女だった
特に男の方が海野さんの方を見て同じように目を見開いている
「どうしたのぉ、涼太?」
胸焼けしそうな甘えた声で彼女らしき女の子が腕に抱きついている
「いや、何でもねぇ」
フリーズし掛けたリョウタと呼ばれた男の子はジュースの棚の方にスタスタと歩いて行った
「海野さん、おーい、海野さーん?」
何度も呼ぶとやっと我に返ったかのようにハッとした海野は首元に手をやり顔を下げた
「あ、俺商品並べてくるから華絵ちゃんはレジよろしく」
そう言ってカウンターを出ると、入荷のパンを並べ始めた
康太-side-
「ねぇ、涼太、ゴム買ってかない?」
ちょうどパンを並べている向かい側にある日常用品の棚の前で女の子の声がした
「買わねぇ、今日は気分じゃねーし」
興味ないとでも言いたげな冷たい声も聞こえた
「ふーん、アカネちゃんが言ってたの本当なんだぁ」
それまで甘ったるしかった女の子の声が急に冷たい声に変わった
「は?何が」
意味が分からない涼太がそう聞く
「アカネちゃん言ってたよ?涼太が誘ってくれなくなったから積極的にヤろって言って脱いだのに断ったって、しかも勃って無かったからインポになったかもって」
「何言ってんだよ、…んな訳ねぇだろ」
その会話を聞きながらどんどんふてぶてしくなる涼太を想像するとニヤニヤが止まらなかった
「ふっ、ククッ」
つい抑えられなくなって笑った声が漏れてしまった
俺に犯されてから女子と出来ない、そんな可愛い状態になってるって誰が想像出来るか
しばらく会ってないから気不味く感じたが思いもよらない状況に笑いが堪えられなかった
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