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狭い世界の外側と俺たち〜むつ〜
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真美(華南の元カノ)
「お友達?、じゃあ、せっかくだから、華南のお店で皆でお茶して行こうよ。ね、舞子」
舞子(むつと1度シた子)
「いいの?ありがとうお姉ちゃん。修二君達もいい?綺麗なお姉さんいっぱいいるから紹介するよ」
奈々(海の家店員ミーハー)
「わぁあ♪美男美女のお客様ご案内しまーす!!」
口を挟む暇もなく、舞子を含む6人の美人系軍団(平均Dカップ)と、修二と克哉とマキの3人を、張り切る奈々が案内して店に入ってきた。
店長「むつ君華南君お冷出してぇ」
むつ「はい!」
人数分のコップにお水を入れていると、華南が落ち着かない様子で俺をこずいて小声で話しだす。
華南「(小声)むつ、なんで落ち着いてるの?フォローしろよ否定しろよ」
むつ「(小)否定?何を?舞子と修二は友達だし、俺が誰と付き合ってるかは修二がよく知ってんじゃん」
華南「(小)ついでにお前と舞子がセックスしたのも知ってるなぁ」
むつ「(小)ん、…?」
華南「(小)馬鹿!今の現状を修二と立場逆にして考えてみろよ!」
立場を逆?修二のバイト先に行ったら、修二がセックスしたことあるやつと一緒に居て…彼女…ってか修二の場合彼氏か?。彼氏だとか噂されてるとこに俺が出くわす。
…。
…。
むつ「超むかつく」
華南「(小)遅い!!」
ハッ!?
今!俺って!もしかして修二にムカつかれてるの!?
イヤイヤ!ちげぇーし!!!
お喋りな女どもがペチャクチャしてただけだし!俺何もしてねぇーし!!!
ってか、修二は修二で何でマキと一緒にいるんだよ!!俺との電話は、さっさと切って、マキ一緒に現れるなんて!
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
何故…?
…何故…こんなことになった?
これは非常にシュールな構図だ。
俺と一度エッチしたことのある舞子と。
華南のグラマーな元カノ真美。
俺たち3人をセックスさせた調教師マキ。
俺と華南の現在の恋人修二。
この4人が何故か一つのテーブルを囲って楽しく談笑している。
正確には、9人一緒にいるんだが、四人掛けテーブルの同じブロックにまとまっていた。
華南「俺、耐えらんない!!」
厨房前で華南が手をワキワキ動かしながら悶えてる。そんな華南を厨房内の吉良が意地悪く笑う。
吉良「アハハ、酷いなぁ、酷い面子だなぁ」
心底楽しんでる風に笑っているが、こっちは全くと言っていいほど笑えない。
9人は、厨房から離れた海側の席に座っており。あちらの会話は聞こえないし、修二は背中を向けていてる。
横向きの彼らは、右奥に真美、右手前に舞子。
左奥にマキ、彼は完全に体をこちらに向け、時々こちらを見てニヤリと笑う。
左側手前に座る修二は、そんなマキに顔を向けるから、表情は分からず背中しか見えない。
さっきお水を出しに行ったら、修二は「お疲れ様」って言いながらにこにこ笑って水を受け取った。
元々あまり素の顔でいない修二は、チャラ男チャネルが入りっぱなしだけど、それは元々俺たち以外にはずっとこの顔で。今スイッチ入ってるのは、内面の感情を隠すためなのかよそ行きのためかは顔だけでは判断が難しい。かと言ってバイト中の今、問い詰めるわけにもいかず。水を配り終わって仕方なく厨房前に戻って来た。
分からない…。
怒ってるのか?
嫉妬してるのか?
修二の心の天気は………。
ーパラパラ…ザァーー!!
店長「あっ、ついに雨降ってきた…」
あ、嵐!!!!????
波乱を暗示するかのように降り出した雨は、あっという間に視界が白くなるほど激しい雨を降らせた。
俺たちの店は屋根はあるが壁が無いため、雨風が入り込む。
店には舞子と修二達の9人と、ほかに3人の客が居た。
吉良「雨足早いからそんなに長くは降らないだろうけど。店長休憩回します?」
店長「ああ、ほとんど外は片付いてるから、奈々ちゃん上がっていいよ」
奈々「やったぁ!」
店長「むつ君と華南君は休憩ね、賄い持ってあっちの友達に混ざってくる?」
店長の言葉に飛びついて、さっさと賄いを頼んで修二のいるテーブルに混ざろうとしたら、舞子とその連れの美女軍団が立ち上がった。
舞子「むつ君、私たち迎えの車がきたから帰るねぇ!」
やった!邪魔者が帰る!!
俺と華南はすぐに美女軍団を見送り、素早く修二のいるテーブルに座った。
むつ「しゅ、修二!俺はちゃんとバイトしてたんだぜ!あいつらはさっきたまたま会っただけだから!」
華南「そうだぜ!俺たち昨日まで息つく暇も無いくらい忙しくて、今日は天気悪くてたまたま暇で、あいつらとは数分前に会っただけだから!」
席に着いてすぐさま弁解すると、焦る俺と華南を見て、修二が笑い出す。
修二「ふふっ、何焦ってんの?さっき舞子からも聞いたよ、僕ちゃんと会う5分くらい前にたまたま見つけたって」
むつ「…怒ってねぇーの?」
修二「怒る?なんで?」
修二は普通に笑ってた。
声も、表情も作ってる様子はない。
何も気にしてないと言った感じで、瞳も曇った様子もない…。
なんだよ、華南の早とちりかよ…
ってか、ちょっとくらい嫉妬してくれてもよくない?修二って独占欲とかねぇー訳?俺なんか嫉妬しまくりで、毎日気が気じゃねぇってのに。
修二のやつ、華南の元カノとか、俺のヤッた相手とかと一緒にいても平気なのか?そういや、俺に告白した雷太の時も結局仲良くなっちまってたなぁ…
…それはそれでムカつく。
むつ「…ッ…少しくらい怒れよ!」
修二「ぇえっ!」
マキ「ふっ…ぎゃはははは」
俺たちのやりとりに吹き出したマキが、テーブルを叩いて笑い出す。
むつ「笑うんじゃねぇーよマキ!てめーはそもそもなんでここに居やがんだ!」
マキ「うははっ!あー可笑しい!マジウケる!」
むつ「ウケるな!やかましい!」
克哉「まぁまぁむつ君怒らないで」
むつ「怒るわ!だいたい何でお前までいんだ!修二狙いか?ぁあ?」
克哉「いやいや、狙ってないし!俺は女の子が好きだし!!」
修二はお姉さん方から連絡先を書いた紙を2
枚持っていて、俺が怒ったら、隣りのマキが3枚貰ったと自慢しだし、克哉もかと睨んだら、克哉はもらってなかったらしい。
そうしてワタワタやりとりしていたら、肝心な修二と話しが出来ないまま、休憩時間が終わってしまった。
俺と華南は、仕方なくその場を離れ仕事に戻る。
むつ「俺ら、4時には終わるから、待っててくれよ」
修二「…うん」
マキ「がんばってねぇーダーリン」
華南「誰がダーリンだ!!」
ふざけるマキを修二の隣に残して、俺たちは一生懸命仕事と後片付けをすることにした。
だから、マキと修二が何を話したのか、全く分からなかった。
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